湾岸タワーマンション ブリリアマーレ有明の共用施設に見る、ずっと住みたいマンションの秘訣

マンションさんぽ

2016年4月26日

もしマンションの共用部分に、バーやレストラン、プールやスパがあったら?
ミュージシャンのプライベートライブを楽しみ、ラウンジやガーデンから夜景を堪能する暮らし。そんな非日常が日常の中にあるタワーマンションの管理組合法人の理事に、コミュニティづくりや資産価値向上のために心がけている点についてのお話を伺いました。

ホテルライクな共用施設を活用したコミュニティは、共有のビジョンが下支えに!

ブリリアマーレ有明は、販売当時マドンナを起用したCMでも話題となった、湾岸エリアのランドマーク的タワーマンションです。
地上33階建て1,085戸のマンションの最上階にあるコモンスペース「THE33」には、25mプール、露天風呂付きスパ、ジム、セラピールーム、4室のスイートルーム、100席もあるバーラウンジ「THE BAR」、天空のテラスなどの施設があり、住民は誰もがこれら共用施設を利用できます。


ブリリアマーレ有明の最上階「THE33」から見える夜景。例年行われていた夏の東京湾大華火祭(※東京湾大華火祭は、2016年から当面開催休止予定)も真正面に見える眺望です。
©ブリリアマーレ有明

2009年の竣工から8年が経ちますが、この豪華な共用施設を維持・活用しながら、コミュニティを育みつつ、近年では有明地区の街づくりに積極的に関わるなど、ブリリアマーレ有明の魅力はますます増しているようです。そして、その魅力の秘訣は管理組合にありました。

今回お話を伺ったのは、管理組合法人ブリリアマーレ有明の樫又美奈子副理事長と星川太輔理事長。二人のすてきな笑顔が、マンションライフの楽しさを表しているかのようです。

ブリリアマーレ有明はこれまでにも、さまざまな活動がメディアに取り上げられてきました。
・ エリア内の都バス本数の増加。
・ マンション全体のビジョン「Credo(クレド)」の策定。
・ 民泊問題にいち早く着手して管理規約を改正し、公式ホームページで一部を公開。
・ 不用品を一括リユースする新サービス「リユースコンシェルジュ for mansion」の導入。

住民のためだけではなく、地域や外へ向けて情報やサービスを積極的に共有するブリリアマーレ有明の活動。こうした考え方は、どこから生まれてきたのでしょうか?

星川理事長我々は一斉入居時から住む第一世代の住民ですが、もちろんコミュニティはゼロスタートでした。トライ&エラーで進めてきて数年経ち、自分たちのマンションをどうしたいか?ということを明文化したビジョン「Credo(クレド)」を策定しました。


ブリリアマーレのビジョン「Credo(クレド)」を明文化した名刺サイズのカード。「Credo(クレド)」は、ラテン語で「約束」という意味がある。全文は、公式ホームページにも記載されています。
⇒ブリリアマーレ有明のビジョンとコンセプト http://bma33.com/credo.html

星川理事長「Credo(クレド)」には、「非日常が日常であるために」というビジョンの下、
Keep Intellect 豊かな心を育てる場所、
Keep Nature 自然と寄りそって暮らせる場所、
Keep Style デザインと快適な空間の維持、
という3つのコンセプトを明示しました。マンションの価値や運営について、マンションで何か決めるときには、必ずこの「Credo(クレド)」に立ち返って判断します。

ブリリアマーレ有明の「Credo(クレド)」は、いわばマンション全体で共有する価値観、住民同士の約束という役割を担っています。住民や理事は、この「Credo(クレド)」に基づいて、ハード面では、共用施設「THE33」の維持・修繕・管理を行っていきます。
たとえば、ここで行うイベントは本当にブリリアマーレ有明にふさわしいのか?
ホテルライクな内装と仕様の共用施設の非日常性の魅力を損なわず維持できているか?
ソフトとハードのすべての面にわたって、しっかりとした規範となるビジョンを共有していれば、マンションの軸がぶれることはありません。

さまざまな年代の住民がイベントに参加できる仕掛けづくり


「THE33」にある25mプール。まさに都会のホテルのようなプールです。
©ブリリアマーレ有明

星川理事長プールサイドにあるイスが壊れてきたので、「住民みんなで修繕しよう」と呼びかけて、管理組合主催のワークショップにしたこともあります。本来なら業者に依頼すればいいのですが、業者の専門家を先生として招き、大人や子ども10名が参加して、みんなでイスにヤスリをかけてニスを塗りました。数十万円の修繕費が浮いたということもありますが、共用施設の備品を住民で修繕することで、「マンションはみんなのものなのだ」という意識が芽生えたことに意義があったと思っています。

樫又副理事長いままでマンションの管理はすべて管理会社にお任せになっていた部分が多かったのですが、ちょっとそれは「私たち、何様なの?」ですよね(笑)。私はいま発足したばかりのコミュニティ分科会で活動していて「マンションのことは、なるべく自分たちも動こうよ」とみんなで呼びかけて、管理会社と協力しながらクリスマスパーティの運営にも携わるようになりました。


エントランスに飾られた6mもあるオリジナルのクリスマスツリー。ブリリアマーレ有明のデザインコンセプトを意識して、花やリーフなどの自然モチーフの飾りを多く使用。ここにも「Credo(クレド)」の存在が息づいています。
©ブリリアマーレ有明

樫又副理事長例年「THE33」で行われるクリスマスパーティはサンタクロースも登場し、近隣のマンションの子どもたちまでもが楽しみにしている定番イベントです。いままでは子ども向けだけだったクリスマスパーティでしたが、昨年は子ども向けの部と大人向けの部を時間で区切って開催し、大人の部にはお酒の提供も行いました。「大人の場を設けてくれてありがとう」という声を聞いたときには嬉しかったですね。


コミュニティ分科会主催による音楽イベントの様子。
バーラウンジで開催されたプロ演奏家の音楽イベント「ほっこり3兄弟によるほっこりジャズNightにしよう!きっとみんなハッピーになるよ!」には、お子さんも大勢集まって熱心に聴いていました。
©ブリリアマーレ有明

子育て世代の多いマンションでは子ども向けイベントが主流になりがちですが、多世代の住民が楽しめる大人のイベントがあることも、ブリリアマーレ有明の魅力のひとつになっているようです。

暮らしやすい街づくりのために、近隣の5つのタワーマンションと自治会を結成


有明エリアは、2020年に向けてさらに大きく変化しようとしています。
©ブリリアマーレ有明

星川理事長は、有明北地区内にある5つのタワーマンションの管理組合の連合体である有明マンション連合自治会の会長も兼任。樫又副理事長は、ブリリアマーレ有明のコミュニティ分科会も担当し、それぞれがマンションの内と外をつなぐ役割も担っています。

星川理事長有明北地区の5つのマンションの連合体である有明マンション連合は、当初の協議会から自治会組織になりました。約8,800人の住む江東区の有明北地区の住民としてより住みやすい街になるように区と話し合っています。

樫又副理事長住民にも子育て世代が増えてきて、入居当初に比べてマンションもなごやかな雰囲気に変わってきました。

星川理事長住民の平均年齢は40代。竣工時に入居した第一世代にも子どもが生まれ、いまは子育て世代が50%くらいを占めています。「キッズスペースをつくってほしい」という要望もでたのですが、小さい子どもが多いのは一時的なものなので、マンション全体の将来を見据えて考えると、新たな施設を設けるのは難しいという決断になりました。一方、有明北地区には遊具付きの公園がありません。そこで自治会に遊具付き公園の要望をあげて、江東区と2年越しで話し合い、ようやく実現の運びになりました。

マンションコミュニティだけでなく、地域の街づくりにも積極的に関わって、より暮らしやすい街づくりに貢献していくことが、ひいてはマンションの資産価値や魅力を高めることにもつながっているようです。

1,085×1,085通りの出会いがあるはず、点と点がやがて有機的なつながりへ


今後「THE33」をどういう空間にするのか?
常によりよくしていくために管理組合や共用施設分科会で話し合いが行われています。「将来的には大人だけでなく子供達も教養や学びが得られる文化的な空間にしていきたいなと思っています」と星川理事長。

星川理事長我々は「住んでよかった」「ずっと住みつづけたい」と思えるマンションをつくっていきたいんです。たとえもし災害が起こって一時的に避難したとしても、また戻ってきたいと思える、故郷のようなマンション。そんな存在にしていきたいですね。そのためにも、このマンションでしかできない体験を得られる「THE33」の魅力を高めたいと考えています。

1,085戸×1,085通りの出会いが生まれてくるはずです。その出会いの可能性が、共用施設「THE33」という環境にあるのです。

樫又副理事長毎週「THE BAR」で落ち合って一緒に飲むというご夫婦たちもいます。年配の方は、70歳同士のネットワークを育んで、ゴルフや旅行に出かけているようです。私もたくさんのお友達ができて、もうこのマンションからどこかへ引っ越すことなんて思いもしません。マンションから出る理由がないんです(笑)。

星川理事長住民同士が出逢って仲よくなり、点と点の住民交流が積み重なっていくことで、やがて有機的につながって、マンションコミュニティの核となっていくのだと思います。我々管理組合は、マンションというハードとソフトをうまくまとめながら、新しい出会いの可能性をたくさん生み出すサポートをしていきたいですね。それが、「このマンションに住んでよかった」と思うことにつながり、結果的に資産価値も向上していくのだと思います。


これまでの住民アンケートで、65%の住民がいまのところ退去予定がなく「ずっと住みつづけたい」と回答していることからも、住民の満足度の高さがわかります。「ずっとこのマンションに住みたい」そこまで思えるマンションとの出会いも大切ですが、自分たちで「ずっと住みつづけたくなるマンション」をつくるために行動することの大切さも教わったような気がします。

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取材内容は2016年4月26日現在のもので変更になる可能性があります

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