木質化邸宅「プラウド参宮橋」に見る、野村不動産の環境性能への取り組み

マンションさんぽ

2023年8月15日

野村不動産株式会社(以下野村不動産)は、マンションへの国産木材利用を推進しています。環境配慮型住宅「プラウド参宮橋」は、建物全体で約80㎥の国産木材を使用したCLT・鉄骨ハイブリッド構造の分譲マンションとなっています。野村不動産の木質化住宅への取り組みについて、最新事例「プラウド参宮橋」を紹介していただきながら、お話を伺いました。

野村不動産の木造・木質化住宅への取り組み


「プラウドギャラリー新宿」にて
住宅事業本部 事業推進一部 推進一課 課長の大浅康平さん(写真左)と、
プライベートサービス一課の鈴木達也さん(写真右)にお話を伺いました。

——以前の記事でもご紹介しましたが、日本初の木造ハイブリッド高層分譲マンション「プラウド神田駿河台」を竣工するなど、野村不動産では新築分譲マンションへの木材利用を推進されていますね?

野村不動産 大浅さん 野村不動産グループでは、CO₂排出量削減に向けた取組みの一環として、木材を住宅やオフィスに積極的に活用しています。集合住宅の木質化は、最近著しく技術が向上しており、改めて木造・木質化マンションの環境性能が注目されています。
2020年からは、プラウドを中心とした分譲マンションの共用棟及び共用部内装の仕上材には、国産木材を用いる方針を掲げています。それ以降、木造共用棟のある「プラウドシティ伊丹」「プラウドシティ吉祥寺」、内装材だけでなく構造材にも国産木材を用いた日本初の「プラウド神田駿河台」など、国産木材を利用した分譲マンションの実績を積み上げております。

野村不動産 大浅さん また、2022年9月には、東京都西多摩郡奥多摩町内の約130haの森林について、当社グループが30年間にわたり保有する地上権設定契約を締結。「森を、つなぐ」東京プロジェクトを始動しました(名称:「つなぐ森」)。このプロジェクトでは、当社グループの主要な事業エリアである首都圏において、森を育み森林資源を事業に活用するまでの一連のサプライチェーンを構築することで、「地産地消の循環する森づくり」への第一歩を進めていきます。プロジェクトは始まったばかりですが、今後の活動にご期待いただければと思います。
※今後、「つなぐ森」の木をまずは当社グループの事務所や店舗等にて活用し、その後住宅・オフィスなどにも活用を進めてまいります。

→野村不動産ホールディングス プレスリリース 循環する森づくり×事業活動「森を、つなぐ」東京プロジェクト始動

CLT・鉄骨ハイブリッド構造の「プラウド参宮橋」


代々木四丁目に誕生する、全19邸プライベートレジデンス「プラウド参宮橋」。
(外観完成予想CG)

野村不動産 大浅さん「プラウド参宮橋」では、CLT・鉄骨ハイブリッドの最新構造を採用しています。当社分譲マンションにおいて過去最大となる、建物全体で約80㎥の国産木材を使用。国産木材の利用は、CO2削減・固定化に寄与するとともに、木材の持つ風合いや意匠性を活かして建築美や空間美を高めています。外観の軒裏などに国産ヒノキ材を使用しており、木を取り入れることで温かみを感じつつ、サッシ(ガラス)や金物を併せて採用することでスタイリッシュで先進的なデザインとなっています。まさに、プライベートレジデンス「プラウド参宮橋」にふさわしい品格高い仕上がりです。

※木が吸収したCO2は炭素として木の中に固定されます。建物に木材を使用することは、長期に炭素を固定化することとなり、CO2削減につながります。

野村不動産 大浅さん最上階の4階は、CLT・鉄骨ハイブリット構造採用により、室内の構造柱と梁を削減し、自由度の高いフロアプランを実現すると共に、サッシ面を多く確保する事ができ、開放感も享受していただけます。またCLTを活かした仕上げとし、木の質感をお楽しみいただける贅沢な空間を実現しております。最上階の木質化により建物全体の軽量化が図れた結果、B2〜3階では、柱や梁の凹凸の少ない空間を実現できました。


【CLT・鉄骨ハイブリッド構造概念図】
4階・R階は、RCコアウォール+CLT・鉄骨ハイブリッド構造、
B2階~3階までは、RCコアウォール+TWFS構造(厚肉床壁構造)とし、
木と鉄、鉄筋コンクリートを適材適所で使用することで
居住環境の確保と木材使用量確保を両立しました。

全住戸ZEH-Oriented相当の低炭素建築物認定


専有部のフローリングや建具には突板を採用。
最上階4階の一部住戸のトップライト部分は、CLTを活かした仕上げとなっています。
(完成予想図)

野村不動産 大浅さん「プラウド参宮橋」は、環境性能面においてもさまざまな取り組みを行っております。住戸全体の床空調システム「床快full空調」の全戸採用やサッシ性能・断熱性能の向上により、全住戸がZEH-Oriented※1相当の性能を満たすと共に、低炭素建築物の認定も合わせて取得しています。


【「床快full」断面イメージ】
住戸全体の床空調システム「床快full空調」を採用。
24時間365日快適な温度に保ちます。
※システムにより、エアコン、床吹出口、断熱範囲等が異なります。

野村不動産 鈴木さん二重床を利用して住戸全体にエアコンの風を送る、「床快 full」は、24時間365日いつでも心地よい暮らしを実現する住戸全体の床空調システムです。住戸内のすみずみまで換気しながら、リビングだけでなく、トイレや洗面室、廊下までを適温に保つため、場所による温度ムラがなくなり、ヒートショックの低減や花粉・ホコリの除去など、身体に心地よい居住空間を実現します。


「プラウド参宮橋」の各戸に採用されている、木の温かみを感じる「木パネル」。

共用部のアート作品にも、国産ヒノキ材を使用しています。
(内廊下完成予想CG)

代々木四丁目アドレスの希少性と立地特性をコンセプト化


新宿へ2駅3分※1、小田急線「参宮橋」駅徒歩3分、というアクセスのよさ。
「参宮橋」駅は、神社建築の垂木や組木をモチーフに取り入れた木質化駅舎です。

野村不動産 鈴木さん代々木四丁目の高台、第二種低層住居専用地域に位置する「プラウド参宮橋」は、都心にありながら緑豊かな代々木公園や明治神宮にも近い、希少なロケーションが魅力です。住環境はもちろん、高級感のある木質デザインや環境性能への評価も高く、おかげさまでお客様から多数のご来場・お問い合わせをいただいております。

野村不動産 大浅さん「プラウド神田駿河台」を第1弾として、マンションの木質化に取り組み、木質化物件の第2段、第3段と続けていくために検討を進めてきた中で、「プラウド参宮橋」は、木質化物件2物件目として、まさにふさわしい立地でした。
小田急線「参宮橋」駅舎は、2020年に「木と緑に溶け込む『杜』の玄関口」をコンセプトに、駅舎改良が行われました。「多摩産材」を使用し、神社建築をモチーフに、明治神宮の杜への玄関口としてふさわしいデザインとなっています。
そんな杜の余韻を感じられる立地のポテンシャルを最大化すべく、「プラウド参宮橋」は、木質化邸宅として『全19邸プライベートレジデンス』をコンセプトに企画いたしました。
そして、設計・施工には、新国立競技場の建築や公共施設の木質化を推進し、木質化の技術力を兼ね備えた大成建設株式会社とタッグを組んで推進しております。


代々木公園徒歩13分。
新宿1.5km圏、渋谷2.4km圏も生活圏となります。

野村不動産 大浅さん「プラウド参宮橋」は、RCと木質化のメリットを適材適所でうまく使い分けが行われており、木質化集合住宅としての最新事例です。また、駐車場は全区画EV対応、同時に3台の充電が可能なEV充電設備が整えており、設備面でも最新となっています。
今後も野村不動産グループでは、住宅事業やオフィス事業における木材活用を推進してまいります。ご期待ください。

※「プラウド参宮橋」は全戸売約済みです。


マンションの木質化は、住宅の環境性能を向上し、次世代の暮らしを実現してくれるに違いありません。今後の物件への期待が増します。MAJOR7では、他にも野村不動産の新築マンションを紹介しています。マンション探しの参考にご覧ください。

【MAJOR7で野村不動産の新築マンション一覧を見てみよう!】

野村不動産の代名詞ともいえるマンションブランドが『プラウド』です。お客様に「世界一の時間」と思える時を過ごしていただけるよう、「豊かな暮らし」と「安心の住まい」を実現するため、グループを通じた、製造・販売・管理の一貫体制を守りつづけてきました。2002年にシリーズ第1号を発表後、首都圏・関西圏を中心に展開。着工から竣工まで数百の項目を専門のスタッフがチェックし、さらに多くの検査を行うことで住まいの品質維持に取り組んでいます。また、竣工後のアフターサービスも野村不動産自らが責任を持って行う体制をとり、入居後は「野村不動産グループカスタマークラブ」などにより多面的にお客様をサポートしています。

記事監修:野村不動産株式会社

※1「参宮橋」駅より「新宿」駅へ小田急小田原線(各停)通勤時:3分・日中平常時:3分。掲載の所要時間は時間帯により異なります。また、乗り換え・待ち時間を含みます。通勤時は7時30分〜9時30分、日中平常時は平日9時31分〜16時に目的駅に到着する所要時間を表記しています。
※掲載のエリア概念図は現地周辺の地図等をもとに書き起こしたもので実際とは道路の形状、建物の位置関係、サイズ、距離等は異なります。また、周辺環境は将来にわたって保証されるものではありません。
※掲載の距離は現地を起点とした同心円上の直線距離を表現しており、実際の移動距離とは異なります。
※掲載の写真は2023年3月に撮影したものです。
※掲載の徒歩分数は1分=80mで算出し、端数は切り上げております。
※掲載の外観完成予想CGは計画段階の図面を基に描いた外観完成予想図と周辺の環境CGを合成・CG加工したもので実際とは異なります。また、今後変更になる場合があります。なお、外観の細部・設備機器・配管類及び電柱・架線・道路標識・周辺建物等は一部省略または簡略化しております。植栽につきましては特定の季節の状況を表現したものではなく、竣工時には完成予想CG程度には成長しておりません。タイルや各種部材につきましては、実物と質感・色等の見え方が異なる場合があります。家具・照明・調度品・備品等は販売価格に含まれておりません。
※掲載の風除室・アート完成予想CGは計画段階の図面を基に描いたもので実際とは異なります。家具・アート・調度品を含め計画段階のもので今後変更になる場合があります。なお、設備機器等は表現しておりません。各種部材につきましては、実物と質感・色等の見え方が異なる場合があります。
※掲載の内廊下完成予想CGは、計画段階の図面を基に描き起こしたもので、形状・色等は実際とは見え方が異なったり変更する場合があります。なお、内観形状の細部、設備機器等につきましては表現しておりません。行政指導や施工上の都合により、設備位置等が変更となる場合があります。また階数によって仕様が異なります。

取材内容は2023年8月15日現在のもので変更になる可能性があります

編集部のおすすめ記事

カテゴリ一覧

物件をお探しの方へ ※大手不動産デベロッパー7社の物件情報に特化したポータルサイト『メジャーセブン』の物件一覧ページに遷移します