造園家の三家恵伍さんに教わる、ハンギングバスケットの寄せ植え

MAJOR'S Column

2024年4月16日

春になったら、マンションの室内にも観葉植物を飾りたいですね。今回は、造園家の三家恵伍さんに、簡単にできるハンギングバスケットの寄せ植えを教えていただきました。飾り棚や天井からグリーンを吊り下げてお楽しみください。

●観葉植物を寄せ植えにしたハンギングバスケット作り


神奈川県川崎市で生花店と造園業を営む「みつや園」の3代目、
造園家の三家恵伍さんにハンギングバスケットの作り方を教えていただきました。
「溝の口」駅前の緑化促進イベントやワークショップでも活躍中です。

三家さんハンギングバスケットは、見た目もきれいですし、常緑の観葉植物を寄せ植えすれば一年中グリーンが楽しめます。ご家族や子ども向けのワークショップでも、「あまり難しいことを考えず、自分のセンスで常識にとらわれないで好きな植物の寄せ植えを試してみてください」とお話しています。


3種類の観葉植物を寄せ植えにしたハンギングバスケット。
まっすぐに伸びるゴールドクレストと、垂れ下がって成長するアイビーを
三角形を描くように寄せ植えして奥行を出しています

ハンギングバスケットに使う植物は、その時期にあるもので何でもOKです。
斑のある葉、赤や黄の葉などの植物を寄せ植えにすれば、
華やかな雰囲気のハンギングバスケットになります。

●用意するもの


ヤシマットでできたバスケットとアイアンフレームの
「ウォールハンギングバスケット」を使います。これは土が約3L入るサイズ。
ヤシマットのバスケットは、有機素材を使っていてエコですが、
約2〜3年でボロボロになってくるので、それが植え替えタイミングです。

「ウォールハンギングバスケット」には、底面吸水トレーが付いています。

三家さん「ウォールハンギングバスケット」のヤシマットのバスケットは通気性がよく、底面吸水トレーで水やりの負担も軽減できます。アイアンフレームにフックをかければ、壁や天井から吊り下げて楽しめます。


「ガーデンチップ」と「花や野菜の培養土」を使います。

今回のハンギングバスケットは、この3種類の植物を寄せ植えにします。
多肉植物の「黒法師」(写真向かって右)、「ユーフォルビア」(写真向かって左)、
斑入りカラーリーフの「西洋イワナンテン」(写真手前)です。

●ハンギングバスケットの寄せ植えの作り方


「ガーデンチップ」(写真向かって左)と
「花や野菜の培養土」(写真向かって右)を使います。
ガーデンチップは、培養土の乾燥防止や保温効果、
美観維持や雑草の発生を軽減するために土表面を覆います。

「ウォールハンギングバスケット」の底面吸水トレーを
バスケットの底に入れます。

バスケットの半分位の高さに培養土を入れます。

寄せ植えにする植物の苗を、バスケットに配置します。
背の高い「黒法師」を中央に、両脇に「ユーフォルビア」「西洋イワナンテン」を。

土を足して内部の空気を抜き、しっかりと培養土をならし、水をたっぷりと注ぎます。

底面に染みだしてくる位たっぷりと水やりをします。

培養土の表面を覆うようにガーデンチップを敷き詰めます。
ガーデンチップの上から水やりをします。

三家さんハンギングバスケットは土が少ないので、土を安定させるためにガーデンチップを敷き詰めます。土埃が出ませんし、夏の直射日光を避けるのにも役立ちます。表面が土そのままよりも、ビジュアル的に美しく見えるという効果もあります。


ハンギングバスケットの完成です。
今回は壁面にかける方式の「ウォールハンギングバスケット」を使いましたが、
チェーンで天井から吊り下げる円形バスケットやスタンド付きのバスケットなど、
さまざまなデザインがあるので、飾る場所に合わせてバスケットを選ぶといいですね。

三家さん寄せ植え作りは、春と秋がベストシーズンです。真夏と真冬は、植物が弱りやすいので避けましょう。メンテナンスは、液体肥料を1ヶ月に1回程度で十分。あまり大事に甘やかしすぎると、植物もうまく育ちません。
植物のメンテナンスは、人の肌と同じように考えるといいと思います。肌の毛穴が汚れで詰まるように、葉っぱに埃が溜まると光合成がうまくできなくなります。霧吹きで汚れをとって、葉っぱを吹いてあげます。
育てているうちに土が固く詰まってきたら、植物が根詰まりしやすくなります。割り箸で土に穴を開けて、土の中に空気が循環するようにします。刺激を与えると、植物の根が刺激を受けて活発になりやすいものです。

【剪定のポイント】

ハンギングバスケットの植物が育ってきたら、髪を梳くように内側の葉や枝から剪定していきます。柔らかい若い枝葉を残して、太い古い枝葉はカットします。きれいにスパッとした切り口の方が、枝が潰れず復活も早いので、よく切れる植木ばさみを使って剪定します。

●地域の緑化イベントやワークショップで「まちの植育」


川崎市の花と緑の祭典「全国都市緑化フェア」のために、
三家さんが制作したフラワーウォール。
アーティフィシャルフラワーを使ったウォールは、現在川崎市幸区役所に飾られており、
婚姻届けを提出したカップルのフォトフレームとして活用されているそうです。

造園家仲間と、街の緑化フェアイベントや「まちの植育」に取り組んでいる三家さん。
2024年4月13日〜21日は、川崎発 緑化アートプロジェクト「ZŌEN~動く森展~」を
JR線「武蔵溝ノ口」駅キラリデッキとeM/PARKで開催中です。

川崎発 緑化アートプロジェクト「ZŌEN~動く森展~」

三家さん植物は、手をかければ手をかけた分だけ、しっかりと育ってくれます。お客様に植物の栽培キットをプレゼントすることもあるのですが、お礼のメールはもちろん、すくすく育つと植物の近況報告メールもくださって、それを見る度に嬉しくなります。植物が仲介するグリーン・コミュニケーションですね。


ハンギングバスケットの寄せ植えで、新居のマンションのお部屋に小さなグリーンをどんどん取り入れていきたいものですね。グリーンが似合うマンション探しは、MAJOR7でどうぞ!

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造園家 三家恵伍さん

生花店と造園業を営む「みつや園」の3代目、代表取締役。「溝の口」駅北口に「みつや園Flower Shop カーネーション」がある。川崎市を中心に幅広いエリアからの造園依頼、胡蝶蘭や枕花の配達を行う。溝の口の緑化推進プロジェクトの企画・運営、ワークショップなど、幅広い活動を行う。

Instagram @clavel328

記事監修:三家恵伍

取材内容は2024年4月16日現在のもので変更になる可能性があります

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