
夏は、冷たい飲み物や作り置きおかずなどが増え、冷蔵庫の中がぎゅうぎゅうに詰まりがち。毎日使って散らかりやすい冷蔵庫をすっきり整理して、食材を効率的に使うためにはどうしたらいいのでしょう。整理収納アドバイザーの佐々木奈美さんに、冷蔵庫の収納方法についてお話を伺いました。
●冷蔵庫の食材もシステム化でフードロスをなくす

あなたの冷蔵庫は、どんな風に整理収納していますか?
——冷蔵庫は奥行が深いため、奥に隠れた食材が賞味期限切れになった経験が度々あります。食材を無駄にすることなく使いやすい収納方法を教えていただけますか?
佐々木さん 我が家は5人家族のため、550ℓの大型冷蔵庫を使っています。たくさんの食材を入れることが目的なので、奥行も深いです。逆にその深い奥行をうまく利用して、庫内をタテで分割して奥行きのある収納用品をはめ込み、よく使う基本食材をカテゴリー分けしています。特に、扉を開けたら庫内の食材のすべてが一目で確認できるように心がけています。
——食材の買いだめで、いつも冷蔵庫がぎっしり詰まって困っているという方もいますが。
佐々木さん 1週間分の食材で冷蔵庫がパンパンに詰まっている状態を見ると、私は心理的にも疲れてしまいます。「8割収納」で冷蔵庫に少し余白がある程度に抑えれば、食材も管理しやすいですし、食材を使い切れずダメにすることもありません。基本食材を決めてからは、それで1週間回していけるようになりました。また、冷蔵庫の食材をカテゴリー分けしたことで、何が我が家にとっての基本食材で、どの位の分量が必要なのかという目安もわかってきました。無駄を省いて、食材が循環するシステムを構築すれば、フードロスも軽減できますよ。 冷蔵庫の食材も、「見える化」と「8割収納」で循環システムを作りましょう。我が家の冷蔵庫を例にしてお話していきますね。
●冷蔵室・野菜室は、一目でわかりやすいカテゴリー収納

佐々木家の冷蔵室内。
収納トレーは、奥行が34㎝ある無印良品の「ポリプロピレン整理ボックス4」を使用。
基本食材をラベリングして、買ってきたら必ず定位置に収納するそうです。
佐々木さん 庫内をタテ分割すると、在庫管理がしやすくなります。たとえば家族が毎日食べる2種類のヨーグルトは、賞味期限の早いものを手前にしてトレーに収納。トレーを引き出すたびに、残り何個になっているかが一目瞭然です。子どもがヨーグルトを出して食べたら、「あと●個だよ」と報告してくれるようになりました。また一番上の棚には夫のビールを6缶パックで定位置に入れています。こうすることで我が家の食材の消費サイクルも見えてきますし、家族全員が、ストック数を報告してくれる仕組みが出来上がりました。

冷蔵室内のカテゴリー分類。
手が届きやすい④の棚は、早く食べた方がいいものや鍋ごと冷蔵したいものが入るように、
いつも余白スペースとして空けておくようにしています。
③の棚は子ども達も手が届きやすいため、「ヨーグルト」「おやつ」などを。
一番上の①の棚には大人用の飲み物などを。
「子どもに食べられたくないものは一番上の棚に隠していることもあります(笑)」
佐々木さん 冷蔵室のドアポケットには、開封済みの調味料、牛乳やペットボトル飲料などを入れています。100円ショップなどで売っている「チューブポケット収納」をドアポケットに取り付けて、チューブ調味料はタテ収納しています。

佐々木家の野菜室。
無印良品の「再生ポリプロピレン入りメイクボックス」で、
野菜のサイズに合わせて大まかに収納。
「ボックスを並べることで、仕切りとボックスの間に細長いスペースができ、
そこに葱やごぼうなどの長い野菜を入れています」
佐々木さん 引き出し式の野菜室は、洋服ダンスをイメージしてください。洋服は、積み重ねると使われなくなりがち。野菜室も食材を積み重ねないように意識して収納すると、どんな野菜があるのかが、開いた時に一目でわかります。にんじんやきゅうりなど、サイズ感が同じ物を同じボックスにざっくり入れておくだけで大丈夫です。
●冷凍庫はブックエンドを利用したタテ収納

佐々木家の冷凍庫。
冷凍食品は、ブックエンドを使って、本のようにタテ収納。
子ども達が選びやすいように、一目でわかる状態にしています。
佐々木さん 子どもが小さい頃は、冷蔵庫の中の食べ物に手が届かず「あれ取って」と、しょっちゅう私が呼ばれていました。小中高生になった今は、自分で好きな食べ物を取り出して食べるようになっています。夫にも子どもにもキッチンに立って、自立して食べるようになってほしいので、家族の誰もが使いやすいユニバーサルな収納システムを構築していく必要がありました。子どもの成長とライフステージの変化に合わせて、食の自立ができるシステムを構築できるように考えていくとよいと思います。
●見やすく循環しやすい「8割収納」は、整理収納の基本

「作り置きは、中身が一目でわかる耐熱ガラス保存容器(イワキ)で統一しています。
ガラス容器は、洗うのも楽で清潔です。同じシリーズを揃えて買い足していく方が
整理収納システムも作りやすいですね」
佐々木さん 冷蔵庫内にボックス収納を入れることで、小さな掃除が日常になりました。ボックスを引き出して、中の食材を整理して、最後に除菌シートで拭けば、小さな掃除はおしまい。冷蔵庫の大掃除は半年に1〜2回程度、簡単な掃除で済みます。

佐々木家は、冷蔵庫だけでなく、どの場所の収納も「8割収納」が基本。
余白を設けることで、ものが循環して活用しやすくなります。
佐々木さん 成長やテイストの変化で着なくなった洋服があったら見直すように、ものを動かしやすく、活用しやすい状態を保つことで、取捨選択がしやすくなります。冷蔵庫だけでなく、お部屋のどんな場所も、余白を残す「8割収納」を心がければ、もので溢れることもなくスッキリするはずです。ご自分の家庭に合った「8割収納」で気持ちよく暮らしていただければと思います。
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LIFE CUSTOMIZE主宰。夫と男の子3人の5人暮らし。コラムニストとしても活動中。オンラインサロンではお片付けレッスンを配信。インテリアを収納でカスタマイズしながら、時短家事、家事効率化を暮らしに導入。「家事は肩の力を抜いて、ラクをしながら丁寧に暮らしたい」をモットーに、自分らしい時間を大切にする穏やかな暮らしづくりをアドバイスしている。
→LIFE CUSTOMIZED
→Instagram
記事監修・写真提供:佐々木奈美
撮影:h_coffee_like 田邊
取材内容は2026年7月21日現在のもので変更になる可能性があります。