エージングペイントを主軸にしたセルフDIYで豊田の築48年のマンションが生まれ変わる

MAJOR'S Column

2021年3月31日

テレワークの浸透と共に、郊外エリアのマンションに関心が高まっています。今回は、JR 中央本線「豊田」駅エリアに、セカンドハウスとしてマンションを購入した菊地考順さんにお話を伺いました。エージングペイント(※)の手法でセルフDIYを施した築48年のマンションは、新たに個性的なお部屋として生まれ変わりました。自然豊かな日野市・豊田エリアの魅力もご紹介します。

築48年のマンションをセルフDIY


購入したマンションをセルフDIYした菊地考順さん。

coordinators SPICEを主宰する菊地考順さんは、エージングペイント(※)という特殊塗装を得意とするペイントコーディネーターでありデザイナーです。八王子エリアの一戸建てにご家族でお住まいですが、昨年日野市にあるマンションをセカンドハウスとして購入しました。
※家具や建具などの素材に、アンティークのような年月を経た風合いに仕上げる塗装技術。

菊地さん本当は、本業とは別に小さなお店を開こうと考えていたのですが、マンションなら将来自分達の終の棲家としても住めるし、立地環境の良い物件なら賃貸に出しても資産にもなると思い、マンション購入を決めました。もうひとつの理由は、購入したマンションの内装を自由に自分でデザインしたいという思いもありました。


内装はすべて菊地さんがデザイン。
リビングの一面は、一枚ずつエージングペイントを施した板壁に、
棚板の位置を自由に変えられるディスプレイ棚が埋め込まれています。

マンション購入を考えた菊地さんが八王子エリアで見つけたのは、JR「豊田」駅から徒歩10分以内の築48年のマンションでした。

菊地さんHPで見て気になった物件は数件あったんですが、このマンションを現地で見た翌日には購入を決めました。妻がこの近くに住んでいたことがあって「駅からの立地も、黒川清流公園の近くという自然環境も良い」という、彼女の鶴の一声で決定しました(笑)。高台のマンションの最上階で眺望もよく静かな環境で「ここなら住みたい」と思ったことも大きかったです。

SNS映えも視野に入れて3DKの部屋に7種類の壁


風合いのあるペイントを、壁に施したブルーの部屋。
ゴージャスなソファを置くと、まるで撮影スタジオのようです。

購入したマンションは築48年ということもあって、室内の扉サイズが現代の規格と違っていたりタイルの目地が汚れで真っ黒だったりと苦労も多かったようです。しかしそこは菊地さんの持ち前のクリエイティビティとさまざまな工夫で乗り越えました。

菊地さん古いマンションなので汚れなどは仕方ありません。少しでもきれいにしようと、必死で磨き上げました。間取り自体はそのまま活かして、壁や天井を塗り変えることで3つの部屋の雰囲気を作り上げていくことにしました。


エージングペイントを施した板壁の対面の壁。
わざとモルタルを剥がしたような陰影のある風合いに仕上げました。
菊地さんのお仕事では、店舗の内装などに使う手法だそうです。

菊地さん3つの部屋とダイニングで、合計7種類の異なる壁を仕上げました。いろいろな手法を表現したかったこともありますし、SNS投稿やオンライン会議の背景としても壁を活用しやすいように、「SNS映え」を考慮しました(笑)。


ダイニングの扉は、現代の規格よりも幅の広いサイズでした。
そのまま活かして、木枠を付けてエージングペイントを施しました。
マンションの扉とは思えない、ヴィンテージな仕上がりです。

洗面所のビフォア&アフター。
元々あった洗面台ユニットの下だけを活かし、照明や洗面ボウル、蛇口は交換しました。

——内装工事を一人で手がけるというのは、専門家でも大変なことです。どの位の期間かかったのでしょうか?

菊地さん父や妻にも手伝ってもらいながら、ほとんどの工事を一人で手がけ、大体1カ月ほどで完了しました。たとえば壁の一面を塗り替えるだけでも、部屋の印象は凄く変わるので、リノベをするほどでもないけど雰囲気を変えたいという人に、エージングペイントはオススメです。

湧水と緑道、自然豊かな豊田エリア


駅からマンションまでの間にある黒川清流公園。
湧き水を人工水路に流していて、水遊びができる人気スポットです。

菊地さん日野市には100カ所以上の湧水があり、中でもこの近くの黒川清流公園は、ウォーキングや子どもの水遊びもできて賑わっています。日野市や八王子エリアは自然豊かで、少し足を伸ばせば高尾山もありますし、住環境としては最高じゃないでしょうか? 長く住みたくなる街だと思います。


黒川清流公園にある、水と緑のウォーキングコース。
JR豊田駅から公園の東側まで、ほぼ平らな道が続いているため、
年齢問わずウォーキングが楽しめます。

日野市公式ホームページ


JR中央線「豊田」駅から「新宿」駅までは電車で29分。
北口には、ショッピングセンター「イオンモール多摩平の森」があります。
日野市は映画やドラマのロケ地によく使われていて「日野市ロケ地マップ」もあります。

イオンモール多摩平の森

手を加えて資産価値を高めるマンション


部屋に合わせて照明器具も新設しました。壁面と照明で、部屋の印象が一変します。

——最後にマンションを購入して感じたことや、検討中の方にアドバイスをいただけますか?

菊地さんここまでセルフDIYができたのは、やはり自分で購入したマンションだったから。マンションは構造がしっかりしているので、部屋はひとつの箱として捉えて自由にデザインできます。
だからこそマンションを選ぶときには、自分で変えることのできない立地や環境、部屋の向きを重視して選ぶ必要があります。うちのように内装に手を加えて新たな魅力を付加することで、差別化が図れて、資産価値も上がります。このマンションは、しばらく賃貸に出してもいいかもと思っています。不動産も資産のひとつ、長く住める・貸せるマンションを選ぶとよいですね。


菊地さんのように、自然豊かな郊外エリアで、思い通りの内装の部屋に住むって贅沢です。また、アドバイスのようにマンションを資産のひとつとして考えて、立地や環境の視点で選ぶことも大事です。23区外のいろいろなエリアに目を向けて、マンション選びを考えてみませんか?

【MAJOR7で23区以外のマンション一覧を見てみよう!】

coordinators SPICE主宰
菊地考順さん

デザイン・エージングペイント・店舗の内外装を手がけるcoordinators SPICE主宰。前職のグラフィックデザイナーとしてのセンスと経験を活かしつつ、さまざまな手法のエージングペイントを始めて20年以上活動中。日本全国、海外にも対応。今後は店舗に限らず、住居の内外装も幅広く手がけていく予定。
インスタグラムcoordinators SPICE

記事監修:菊地考順

取材内容は2021年3月31日現在のもので変更になる可能性があります

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