毎月約100組の相談を受けるマンションマニアさんに聞く!「一番知りたいこと〜選び方編」

MAJOR'S Column

2018年3月27日

一般消費者目線の購入アドバイスが大人気のマンション評論家・アドバイザーのマンションマニアこと星 直人さん。今回は「マンション選び」に関する、よくある質問と回答を教えていただきました。

CASE.01「いまは買い時なの?」


そもそも「買い時」って誰が決めるのでしょうか?

マンションマニアさん 現在の新築マンションの販売価格だけを見て「不動産バブルだ」と言う方もいらっしゃいますが、現在の状況は「決して不動産バブルではない」と私は思います。いまは主に建築費高騰の影響で新築マンションの価格が以前より上昇しています。
そんな状況の中でご相談者様からよく質問されるのが、
「いつまで待てば、マンションの価格が下がりますか?」
「いまはマンションは買い時ですか?」
です。

2020年以降に劇的に下がる?

マンションマニアさん 「いつまで待てば下がるか?」というご質問に対しては、これはあくまで予想ですが「下がるとしても、2020年以降に発注したマンションが完成する、2022年くらいからではないでしょうか」とお答えしています。それでもマンション価格が大暴落するということは考えにくいですし、2015〜2016年頃の価格くらいに落ちつく程度ではないかと思います。
将来のマンションの供給過多や空室問題による値下がりを期待されている方がいらっしゃいますが、空き家や空室化が進むのは古い一戸建てや古いアパートなどで、よく管理された分譲マンションに関しては空室化の心配は少ないでしょう。また、マンションの価格ばかりに目が行きがちですが、もちろんポジティブな面もあります。
現在の住宅ローンは、低金利状態にあります。マンション価格がいまほどでなかった時代には、固定金利が3%だったこともあります。その頃に比べると、いまの長期固定金利は過去最低水準に近い低金利です。金利だけでなく税制優遇があるなど、マンションを購入するのための環境は、金利面や税制面でいえば整っています。

いまは買い時?

マンションマニアさん いまが買い時かどうかは、その方の状況によります。いま家賃補助がたっぷりある方ならば、家賃補助期間の間に頭金を貯めて、購入に備えるのもいいでしょう。
住宅を購入して住宅ローンの支払いが始まると、当然ながら住宅ローンの残債が減っていきます。「いずれ買うならば早い方が良い」ということは、多くの方に当てはまることでしょう。
「タイム イズ マネー」という言葉がありますが、これは住宅ローンにぴったりの言葉だと思っています。実際に私も、初めて住宅ローンを組んでから12年が経過しました。買い替えているため、同じマンションでこの期間にずっとローンを組んでいるわけではありませんが、支払って残債を減らした分、売却時に手元に残って、次の買い替え資金に回すことができています。その間に同等の賃貸物件に住んだ場合と比較すると、支払い金額自体が相対的に小さいので、個人的には充分に満足しています。

購入するのを4〜5年待つ間に、たとえば35歳から40歳になってしまうと、以前より住宅ローンが組みづらくなるかもしれません。購入を先延ばしにすることで住宅ローン終了時期も遅くなって、老後の資金計画が狂ってくる可能性もあります。
4〜5年というのは意外と長いものです。私の経験で言っても、5年前には自分でも会社を辞めるとは思っていませんでしたし、昨年はなんと7回目のマンション購入を決めました。私にとっては、このマンションとの出会いが、買い時だと思った次第です。
堅実な資金計画と、自分の条件に合った選び方で、いまマンションを購入されているご相談者様も多くいらっしゃいます。結局のところ、いまご自分がほしいと思った時が、買い時なのではないでしょうか。

▼マンションマニアさんのこれまでのマンション購入遍歴はこちらから。

CASE.02「新築マンションと中古マンション、どちらがいいの?」


新築VS中古、資産価値も気になるところです。

新築と中古マンションのメリットとデメリット

マンションマニアさん 新築と中古マンション、どちらがいいのかと悩むご相談者様もいらっしゃいます。私は、それぞれのメリットとデメリットをお伝えして判断いただくようにしています。
新築マンションのメリットは、そのマンションと一から共に歩める点です。オプションを選んだり間取りに合わせて家具を選んだり、竣工まで出来上がりを楽しめる部分が多いですね。デメリットは、同じく購入決定してから竣工までに1〜2年の時間がかかる点と、購入時点で実際のお部屋が確認できないことでしょうか。
中古マンションのメリットは、すでに相場価格が決まっていますので資産価値を見きわめやすいことと、実際に住む部屋を下見できることです。デメリットは、その中古マンションを購入するかどうか、早く判断する必要があることです。他にもそのマンションを購入したい方がいるかもしれません。購入までの検討期間が短いので、マンションについての知識がある上級者向けと言えます。

検討中の新築マンションは、中古でも欲しいと思えますか?

マンションマニアさん ご夫婦の場合には、もしどちらかが新築派ならば、新築マンションにされた方がいいですよとアドバイスしています。嗜好的な問題は大きいので、あとあとまで不満が残りやすいものです。
また新築マンションの購入を検討している方には、「検討中の新築マンションは中古マンションでも欲しいと思えますか?」と質問するようにしています。実際、私が新築マンションを購入するときも、中古でもほしいかどうかを自問自答します。
一度新築という価値を消しても、そのマンションに魅力を感じるかどうか、他の条件を冷静に検討できるきっかけになります。新築マンションでも、入居後は中古マンションになります。それでも魅力を感じるかどうか、そこがポイントとなります。

▼新築マンションならば、モデルルーム見学を楽しめるのが魅力です。

CASE.03「選択肢が多すぎて選べない!」


あれもこれも良いなと思うと、目移りして決められなくなります。

マンションマニアさん 「選択肢が多すぎて決められない」というのも、ご相談者様によくあるお悩みです。
しかしこれもポジティブに捉え直してみてください。子育て中の方は、保育や学校などの子育て環境の条件があって、逆に選択肢が狭められてお困りです。
選択肢が多いというのは、いろいろな選び方ができるということです。たとえば、いままで知らなかった街やエリアでマンション選びもできる訳です。
予算、通勤距離、好きなエリア、趣味などのいくつかの項目にこだわって、条件を絞っていくのも良いと思います。ご自分たちの趣味嗜好で選んでみると、かなり候補が狭められていきますし、満足度の高いマンション選びになります。
クルマでドライブが趣味の方ならば、100%駐車場があって、クルマで移動しやすい立地のマンションで探してみてはいかがでしょう? クルマ移動が多いならば、駅近物件でなくても多少歩いてもいいかもしれません。そうすると、価格も変わってきます。
「こんなマンションに住みたい!」というイメージからアプローチするのも良いでしょう。内廊下のタワーマンションに住みたいというのであれば、かなり条件が絞られてきます。そこから、ひとつひとつの物件のメリット・デメリットを比較してみてください。
以前の記事で、自作比較検討表で条件を絞っていったご夫婦のマンション購入事例を講評いたしました。こちらの記事を参考にして、段階的に選択肢を絞っていくと良いとのではないでしょうか?

▼マンション選びで重要視したいのは何か?比較検討表をつくるのも良いアイデアです!

CASE.04「マンションを買うのは、子どもが何歳頃がベター?」


家族でマイホームに暮らす夢をかなえたい!

マンションマニアさん 子育て世代のご相談者様の中には、奥様が妊娠中にマンション探しをしている方もいらっしゃいます。これからお子さんが生まれる、またはすでに小さいお子さんがいるご家庭の場合は、お子さんが幼稚園や保育園に通う前か、小学校就学前に購入したいと考えている方が多いです。引越後に転園・転校するのは、お子さんがかわいそうだと思われるようですね。
お子さんが中高生になると、家族構成がほぼ決まっていますので、たとえば間取りも3LDKというように、条件が決まっていて決めやすいようです。
大きいお子さんがいるご相談者様の中には、いずれお子さんが巣立って夫婦2人になる老後まで視野に入れて、そこまで広い部屋は必要ないとお考えの方もいらっしゃいます。ご自分たちの次のライフステージを見据えてマンション探しをされているのです。確かに、ひとつ先のライフステージを見据えると、目的が明確になりマンションが選びやすくなります。
一般の方がマンションを購入する目的は、ご自分たちが楽しく快適に過ごすことにあります。ぜひその最大の目的を、マンション選びの基本にしていただければと思います。

▼家族のライフステージを考えて選ぶのもひとつの方法です!


選択肢が多くて決められないという方は、マンションマニアさんのアドバイスのように、何か条件を絞って検討してみてはいかがでしょうか?
MAJOR7サイトには、駅近物件特集やタワー物件特集などで、最新の新築マンションをご紹介しています。ぜひご活用ください。

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マンション評論家・アドバイザー マンションマニアさん

年間約80件、通算800件以上のマンションのモデルルームを訪問してきたマンション評論家でありマンション購入アドバイザー。18歳からモデルルームに通い始め、20歳で初めてマンションを購入して以来、6回のマンション購入経験がある自身の体験を活かし、2011年のブログ開設以来、公平な立場で分譲マンション探しのアドバイスを行う。不動産関連メディアの記事寄稿、コンテンツ協力など多数。

⇒マンションマニアの住まいカウンター

記事監修:マンションマニア

取材内容は2018年3月27日現在のもので変更になる可能性があります

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