1/2のダウンサイジングに成功!ライフオーガナイザー®かみて理恵子さんの都心のコンパクトマンションライフ

MAJOR'S Column

2020年7月30日

以前の記事で、マンションの収納テクニックについてお話を伺ったライフオーガナイザー®のかみて理恵子さん。現在お住まいの東京都中央区にある1LDK(46㎡)のマンションへ住み替える前は、千葉県浦安市の2LDK(88㎡)のマンションにお住まいでした。約1/2のダウンサイズをして住み替えた経緯とそのコツについてお話を伺いました。住み替えのヒントになるお話がいっぱいですよ!

3LDKから2LDKへ、好みの間取りや仕様に変更した最初のマンション


「捨てることからはじめない」片付けや思考の整理をアドバイスする
ライフオーガナイザー®のかみて理恵子さん。
かみてさんのコンパクトマンションライフを実際に見学したいというお客様も多いそう。

ライフオーガナイザー®のかみて理恵子さんは、現在築地の1LDK・約46㎡のマンションでご夫婦2人暮らし。大好きな歌舞伎座や築地場外市場へ徒歩数分の、便利な都心ライフを満喫されています。そんなお2人は、15年前までは千葉県浦安市のファミリータイプのマンション2LDK・約88㎡にお住まいでした。

かみてさん結婚後マンション購入を考えて、当時の住宅金融公庫が発行する住宅債券「つみたてくん」を5年間積み立てて住宅購入資金を貯めました。これは、住宅金融公庫融資付きの新築分譲マンションの優先分譲特典(当時)もあったんです。「つみたてくん」を始める前、元々夫は、まだタワーマンション建設前の更地だった月島エリアを希望していました。満期になったときにはバブル時代で月島のマンションは手が届かず、将来発展する可能性があった新浦安のマンションに決めました。


約88㎡の3LDKを2LDKに間取り変更。

新浦安の物件は、数棟構成の大規模マンション。駅から徒歩15分ですが、2人が勤める都心の職場へも約50〜60分程の通勤距離。何より風通しのよい2面バルコニーで、12階の部屋からは海が見渡せるオーシャンビュー。夏もクーラーいらずの居心地の良いマンションでした。

かみてさん購入してから10年後に、3LDKから2LDKへリフォームしました。実はその5年後に都心のマンションを購入することになるのですが、当初はここにずっと暮らすつもりだったので、お気に入りのデザイナーズチェアを買って、造り付けのデスクを依頼するなど、自分たちの満足のいく部屋にして暮らしていました。


和室(写真左)を潰して、約20畳の広いLDKに変更し、造り付け家具を導入(写真右)。
浴室との仕切り壁にブロックガラスを入れ、浴室に外光が届くようにして、
浴槽はゆったりとした1800㎜サイズに変更したそうです。

かみてさんリフォームまでしたこのマンションは、間取りもロケーションもとても気に入っていました。数年後に都心のマンションで暮らすことを決めたときも「いつか戻るかもしれない」と考えて、賃貸に出していました。賃貸に出して2〜3ヶ月で、賃借人の方から「売って欲しい」と言われたのですが、そのときは断りました。3年後位に、多分もう新浦安に戻らないだろうと決めて、こちらから売却したいと持ちかけました。

かみてさんご夫婦が、気に入っていた新浦安のマンション売却を決めたのは、築地のマンションに数年住んで、これから2人が歳を重ねてシニアになっていけばいくほど便利な場所がいいし、もう広さも必要ないと思ったからでした。マンションを買い替えるにしても、前のマンションをすぐ売却しないで賃貸に出すなど、それぞれの購入計画次第でいろいろな方法がありますね。

老後のライフプランも見据えて、都心のコンパクトマンションへ


現在お住まいの築地の1LDK・約46㎡のマンション。
なんと1/2のダウンサイズです。

——リフォームをするほどお気に入りだった新浦安のマンションから、都心のマンションへ引っ越したきっかけは何だったのでしょう?

かみてさん当時都内の会社で働いていた私は週に1回は終電を逃して新浦安までタクシーで帰宅していました。私が「タクシー代も馬鹿にならないから都心に引っ越した方がいいのでは?」と夫に提案したときは、「タクシー代といっても年間60万円にもならないから」と一度却下されたんですよ。その後、夫が自分の定年も見据えて、老後も便利な都心のマンションに住もうと言い出して、熟考派の夫が言うならばと、私も賛成。ネットで都内のマンション探しを始めました。


かみてさんご夫婦が見つけた新築分譲マンション1LDK・約46㎡は、
最寄り駅徒歩4分の、まさに都心の立地。

年月と共に2人のニーズは、郊外の広いマンションという住環境から、老後の暮らしも見据えて、交通機関や公共施設・医療施設が整った都内の便利な立地へと変化しました。
かみてさんの夫の希望は最初から明確に決まっていて、「隅田川と山手線の間で、新橋から日本橋、明石町エリアで駅近物件」。優先順位も、①立地エリア ②駅近と決まっていたため、ネットや実際に現地へ出向いて探して、ほとんど2〜3日で決まったそうです。

かみてさんいまの住まいは、数件の候補の中でも一番狭くて、私は最初気乗りしていませんでした。でも少し広くても目の前が建物でふさがれている物件よりは、いまのマンションはバルコニーからの視界も広くて圧迫感がなかった。そこが決め手となりました。

また新浦安のマンションは、しばらく売却せず賃貸に出し、その賃貸料を新しいマンションの住宅ローン返済の一部に充てて、数年でその住宅ローンを完済するなど、計画的な資金計画で買い替えされた点も参考になります。

1/2のダウンサイジングのコツ—半分以上は使っていないもの


入居時にドイツ製システム収納家具をオーダーして、考え尽くされた収納。
向かって右側の棚が夫のもの、左側が理恵子さんのもの、
中央は家電の保証書などの家庭の共有書類。

——希望のエリアで決定したマンションですが、サイズ的には1/2のダウンサイジング。引っ越しにあたって、荷物の整理などのご苦労はなかったのでしょうか?

かみてさん広い部屋に住んでいましたが、結局半分くらいは使っていないものでした。片づけてみたら、20代の洋服までありましたから。ダウンサイジングは、2人の荷物の整理だけでなく、これからの人生で何を大切にするのかという視点でモノを片づけていく結果にもつながりました。


寝室のクイーンサイズのベッド下は、趣味の着物を収めた引き出し収納。
天井の棚は、見せる籠バッグコレクションとなっています。
上下の高さを最大限に活用した収納術なのに、圧迫感を感じさせないのが、さすがプロ。

新浦安から持ってきた大きな家具は、アルフレックスのソファだけ。近くにトランクルームを借りて、当座使わない衣類や趣味のモノはすべてそこへ収めました。

マンションの収納の秘訣は、奥行きと高さを制すること」だと、かみてさんは言います。システム家具によって床から天井までの高さを最大限に収納に活かし、奥行きのあるクローゼットは前後のスペースをフル活用します。その収納のコツについては、以下の記事で詳しくお話しいただきました。こちらもあわせてお読みください。

かみてさん築地に引っ越してから11年経って、トランクルームの中身を見直して解約しました。いつかやりたいと思っていた趣味の毛糸や布はリサイクルに、アルバムや本はデジタルスキャンして保存しました。時間と共に、趣味や嗜好は変わります。「いつか使うかもしれない」という思いにずっと縛られている必要はないし、無理に捨てる必要もない。自然に手放せるタイミングが来たら、そうすればいいと思います。

これからはパーソナルスペースを考えたマンション選びが必要となる!?


外出自粛期間中に購入したクッション付きの膝上デスク。
ノートPCを膝の上に置いて、ソファで作業ができます。
タブレットはデスクのスリットに差し込んで固定できるというスグレモノ。

かみてさんは、引っ越しと会社を辞めたことがきっかけで、ライフオーガナイザー®として起業。シェアオフィスに仕事場を持って、個人やオフィスのお片づけの分野で活躍中です。夫は、数年前に退職して、いまは皇居のウォーキングや都内の図書館や美術館めぐりでリタイアライフを満喫されています。2人ともまさに“いま、この住まい”を中心に、人生を楽しむ生活へシフトされたようです。

——コロナ禍のステイホーム期間は、どのように過ごされていましたか?

かみてさん外出自粛期間中は、自宅でオンラインミーティングやオンラインイベントを行うにあたって、場所に困りましたね。夫もずっと家にいるので、邪魔にならないように考えながら、ソファやダイニングテーブルなど、家中の場所を試しました(笑)。


ノルウェーのバランスチェア「エクストレム」とフロアスタンドを置いた読書コーナー。
部屋を仕切らなくても、こうしたコーナーを設けることで
簡易的なパーソナルスペースになります。

かみてさんいま家の中でリモートワークができる場所に困っている人が多いと思います。これからマンションを選ぶ場合は、共用部にパーソナルスペースとして活用出来るスタディルームや集会室がある物件を検討すると良いでしょうね。


本、DVD、グラスコレクション、2人の好きなものや思い出の品が並ぶ飾り棚。
コンパクトに住んでも「好き」なものを手放す必要はないと、かみてさんは言います。

——これからマンションの買い替えを考えている方々にアドバイスをいただけますか?

かみてさん私たち夫婦の場合はインドア派だったので、都心のマンションに住み替えてよかったと思います。私も夫も、いまのマンションにとても満足しています。逆に山や海のそばへ引っ越す方もいらっしゃるし、老後も見据えて自分たちにとって何が一番大切かを考えることで、エリアもサイズも自ずと決まってくるはず。もしリタイア後の生活のために買い替えを検討されているなら、リタイアしてからではなく、その前に買い替えて、体力や気力のあるうちに引っ越しという大イベントやリタイア後の暮らしの予行演習期間があると良いと思います。


リタイア後のライフプランは、人それぞれ。かみてさんご夫婦は、最初のマンション購入に有利な住宅債券を活用するなど、計画的な購入プランを積み上げていた点も勉強になりました。

【MAJOR7で都心3区のマンション一覧を見てみよう!】

ライフオーガナイザー
かみて理恵子さん

(株)収めるしくみ研究所 代表。アパレルパターンナーやIT系コールセンター、プロセスプランニングなどの仕事に25年従事。マネージャー職を歴任し、社長賞受賞、部門業務効率30%削減達成後、次の人生を考えて退職。次のステップを模索中に思考と空間の整理「ライフオーガナイズ」に出会う。片づけの楽しさを知り、2012年夏より 片づけのプロに。
「第二の人生は50歳から準備」をモットーに、自分らしくウェルビーイングに生きるための空間づくりに貢献できるよう、今後も活動を拡大予定。プライベートは夫と都心でコンパクトライフを実践中。趣味は、歌舞伎文楽鑑賞、着物、一人旅。
収めるしくみ研究所

記事監修:かみて理恵子

取材内容は2020年7月30日現在のもので変更になる可能性があります

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