第2回 長期投資・分散投資

長期投資・分散投資 | 資産運用コラム・第2回

今回は長期投資・分散投資について見ていきます。管理しなければならない現状、資産運用は誰しもが考えなければならないことです。資産運用の最大のポイントとである長期投資・分散投資という考え方がなぜ必要なのかを分かりやすくご紹介します。

長期投資・分散投資

資産運用の目的も決まり、いざ「長期投資」「分散投資」を始めよう!と思っても実際に何をしていいか分からないという人が多いでしょう。金融商品は非常に多岐に渡り、また商品説明も細かくて分かりにくいものなので、全てを理解できなくても問題はありません。

必要なことは、購入を検討している金融商品が、自分の資産運用の目的に沿ったものであるか否かを判断できるようになることです。そのためにも、今回は「長期投資」「分散投資」の基本的な考え方をご紹介していきます。

一番大切なのは時間を最大限利用すること

まずは、長期投資の必要性からみていきます。なぜ長期投資が重要かというと、最大の理由は複利効果の恩恵が得られやすいということです。複利とは投資によって得られた収益が再投資され、利益が利益を生む仕組みのことで、対となる言葉に単利があります。単利は、元本に対し利息が支払われても、利息は元本に充当されません。たとえば、1,000万円を毎年5%で20年間運用した場合、総資産が、単利では2,000万円、複利では2,653万円と653万円の差がつくことになります。運用期間が長期であればあるほど、大きな差が表われます。

「長期の運用期間」というものを上手に活用すれば、少ない利回りでも十分資産運用を行うことができるのが複利効果なのです。しかしながら、多くの金融商品は価格が日々変動しますので、元本が下がってしまった場合、複利効果を働かせたとしても、期待通りの利益が上がらないことも考えられます。

先に例で出した1,000万円を毎年5%で20年間運用した場合で考えますと、5%は変わらず、10年目から3年間連続で元本が100万円下がってしまったと仮定します。20年目の総資産は2,188万円となり、期待していた収支から466万円の損失が生まれたことになります。価格的には300万円しか下がっていないのに対し、将来的に発生する収支にそれ以上の466万円の損失が生まれることになります。複利効果は恩恵を受けることができれば非常に大きな存在ですが、一旦マイナスに作用すると大きなダメージにつながりかねません。いかに大きく利益を出すかではなく、損失を出してしまった時にいかに最低限に留めるかが将来に備えるための資産運用には重要です。

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