第1回 資産運用×ライフプラン

将来のライフプランをイメージすることとは

老後の生活を豊かに暮らしたいとイメージしたとき、厚生年金を40年間払い続けた夫婦の年金受け取り金額は、月額で約233,000円、ゆとりあるセカンドライフを送るために必要な金額が月に約380,000円(生命保険文化センター:平成16年度)と試算されており、毎月147,000円の不足です。年間金額に直すと1,764,000円となり、平均寿命を81歳として計算すると定年退職後の21年間分の資産を形成する必要があるため、総額では37,044,000円のお金が必要という計算ができます。

このように具体的な数字を概算でもよいので試算して、元手となる現在の資産と将来の収入から、何%の利率で運用すれば目標金額を達成できるかを計算していきます。当然複利計算やインフレリスク、年金受給年齢の改正などを考慮しなければなりませんが、基本的な考え方としては、将来に発生する金額を算出して、元手となる現在の資産と収入を、何%の利率で運用すればよいのかを計算していきます。

以上のことから、なぜ資産運用商品の選択が最後になるのかがお分かりになられたと思います。何よりも目標となる金額が分からないと目標利率が分からないためです。どんな方でも、将来への不安は多かれ少なかれ抱えていらっしゃるでしょう。まずはご自身のおおまかな今後のライフイベント(結婚、出産、お子様のご入学など)を挙げて、将来必要な金額がいくら程度になるか試算してみるのも良い方法です。

現代の資産運用の多様性

多様化する社会においては、様々なライフスタイル、ライフイベントがあり、個人個人に適した資産運用があります。また、1996年から2001年にかけて行われた大規模な金融制度改革、いわゆる金融ビッグバンの影響もあってか個人の投資家の資産運用に対する知識も非常に多岐に渡るようになりました。「分散投資」や「長期投資」の大切さを理解して資産運用をする方も多く見受けられます。また、「長期投資」、「分散投資」とは全く正反対の、「どの商品が儲かるか」に重きをおいた短期的なデイトレードと言われる資産運用の概念も着実に浸透してきています。

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