第1回 資産運用×ライフプラン

資産運用×ライフプラン - 資産運用コラム(第1回)

資産運用をしようと思い立ったら、どの株が値上がりしそうか?FXは24時間いつでも取引できるので会社から帰宅しても取引できる?など運用商品を何にしようかと考える方が多いと思います。ここではまず、なぜ資産運用が必要かという観点から考えてみましょう。

そもそも資産運用はなぜ必要なのでしょうか

「資産運用を始めるにあたり、まずはどんな投資商品を選んだらいいのでしょうか?」

このような相談が毎日多く寄せられますが、残念ながらすべての人に等しくお奨めできる投資商品というものは存在しません。ひとつ言えることは、「長期投資」「分散投資」という考え方が資産運用では重要になるということです。
「長期投資」「分散投資」はどのように行えば良いのかを知る前に、資産運用のゴールを設定することをお奨めいたします。

そもそも、なぜ資産運用が必要かを考えたことがあるでしょうか?意外に「ある」と答えられる方はそう多くはありません。「今よりお金を増やしたいから」「お金が増えれば生活が楽になるから」「今後何かと必要になるので」などの漠然としたイメージしか持っていない方が多いのが現状です。

資産運用はもともとインフレリスクに備えるためのものでした。高度経済成長期からバブルの終息までは、物価も収入も上がっていくインフレ時代で、預貯金の価値は利率が低いとすぐに低下してしまいました。そのため、資産運用によって預貯金より高い利率でインフレリスクを回避しようとする傾向が高まりました。現在は未曾有の超低金利となっており、本来インフレリスクは以前より低くなっているはずですが、石油に代表される資源の高騰から、逆にインフレリスクが高まっております。また、高度経済成長期に比較して、圧倒的な多様性を持つようになった消費者の生活に対応するために必要な時期に応じて必要な金額を準備するという、世帯単位での中長期的な支出・収入のバランスも考える必要があります。

冒頭の質問に対して具体的な商品アドバイスをさせていただくには、インフレリスクを軽減することは当然として、ライフプラン実現のための課題を整理したうえで、それらの課題をより具体的に解決していくための金融商品・サービスは何なのかを考えることが必要になります。つまり資産運用にかけられる金額や期間、および生活に応じたリスクの許容範囲を定め、ライフイベントを想定して将来発生する支出がどの程度の金額になるかを算出してから、初めて資産の分散方法、具体的な商品の選択へと進むことができるのです。

例えば、現在の生活には特段の不安はないが、老後に年金だけでは不安があるので資産運用がしたいという35歳の夫婦のケースを想定します。

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