ルームディレクターの森山由佳さんによる、押入れをキッズデスク&プレイスペース化するDIY

MAJOR'S Column

2022年2月7日

インテリアコーディネートやDIYを手がけるルームディレクターの森山由佳さん。今回は、押入れをキッズデスク&プレイスペースに改造したDIY事例を紹介いただきながら、子ども部屋やワークスペースづくりやDIYのコツを教わりました。

押入れをキッズデスク&プレイスペース化するDIY


個人宅のインテリアコーディネートやDIYのカスタムメイドをお手伝いする
ルームディレクター森山由佳さん。

森山さんには、以前もMAJOR'S BLOGで、ご自宅マンションのリノベや子どもと一緒に行うDIY術をご紹介いただきました。今回は、森山さんのお客様のご依頼により、押入れをキッズデスク&プレイスペース化したDIY事例です。

森山さんご依頼のお客様は、小学3年生と幼稚園の年長さん、2人のお子様がいるご家庭です。リビングに接した和室があり、当面は子ども部屋ではなく、和室にキッズデスクとプレイスペースを設けて、目の届く場所で勉強したり遊んだりしてほしいというご要望でした。そこで和室の押入れをDIYすることになりました。リビングにスペースを設ける広さがない場合は、このように収納スペースを改造するのもひとつの方法です。


お客様のご要望を伺った上で、森山さんが提案したコーディネートシート。
押入れの棚板をデスクに活用したキッズデスク&プレイスペースです。
壁紙や小物の色使いも、シートで事前に詰めていきます。

今回改造する押入れスペース。
最近のマンションには押入れが少なくなりましたが、
ウォークインクロゼットなどの収納スペースでも取り入れられそうです。

提案シートを見て、実際に使う子ども達が、壁紙の色や柄を選びました。
押入れ背面には水色の壁紙、横面には新聞紙柄の壁紙をチョイス。
背面には1枚板を張って、照明や小物ラックなどをかけられるように補強します。

デスクとして使いやすいように、天板はデコレーションシートでリメイク。
背面に張った一枚板に照明やラックをかけていきます。

2人のお子様のデスクスペースが完成!
右側の小学生のお兄ちゃんエリアには、
壁紙でデコレーションしたカラーボックスを横向きに設置。
横置きにすると、中に入れた教科書やランドセルなどが正面から見えないので
リビング側から和室を眺めてもスッキリと見えます。

デスク面に合わせて高さ調節ができるチェアをお揃いで使用。
床にはカーペットを敷きました。

森山さん2人のお子様がこうやって並んでキッズデスク&プレイスペースを使うのも、一時的なもの。成長したら、自ずと子ども部屋に独立するはずです。不要になったら、親御さんのワークスペースにしてもいいですし、元通り収納スペースに戻してもいいと思います。お子様の成長に合わせた一時的なスペースづくりには簡単なDIYが役立ちます。


2人のお子様が並んで使うと、このような雰囲気になります。なんだか楽しそう。
今回は、ご依頼のお客様もDIYに挑戦して楽しんでくださったそうです。

森山さんもっと小さいお子様なら、下段の背面にサインペンでお絵かきできるシートを張ったり、おもちゃの飾り棚を設けたりして、下段をプレイスペースとして活用してもいいと思います。小さいお子様は潜り込んで遊べる秘密基地のような狭いスペースが大好き。成長過程のある時期だけ使うスペースならDIYで一緒に作ってあげると、きっといい思い出にもなると思います。

子ども部屋づくりのコツ


森山さんが手がけた「ホームステージング」の事例。
ファミリータイプのお部屋に設けた子ども部屋のスタイリングは、
明るい色使いの子ども用家具と、かわいい壁紙の部分使いがポイント。

森山さんは、賃貸マンションの空室を、モデルルームのようにスタイリングする「ホームステージング」という仕事も手がけています。お部屋を探している借主さんが、このお部屋でどういう生活を過ごすことができるのか、具体的にイメージできるスタイリングを心がけているそうです。ここにも子ども部屋づくりのコツがありそうです。


小さいお子様にも手が届いて開けやすい背の低い収納家具や子ども用のテーブルセット。
部屋の片隅には、おもちゃやパジャマを自分でぽいぽいっと片づけられるソフトボックス。
「ホームステージング」とはいえ、お片づけの仕組み作りや使いやすさを見せられると
具体的に生活がイメージできます。

森山さん子ども部屋のスタイリングをするときは、実際にお子様や親御様が夢や魅力を感じる家具や色使いを心がけています。床の色と同系色の背の低い家具を選ぶと、お部屋も広く見えますし、ポイント張りした壁紙の柄と色から、同系色の小物を選んで統一感を持たせています。

ワークスペースづくりのコツ


1LDKのお部屋に最初から設けられていた上下の物入れスペース。

森山さんこちらも「ホームステージング」の事例のひとつなのですが、キッチン横に設けられていた物入れスペースを、簡易的なワークスペースとして利用する演出を行いました。キッチン横に面したスペースなのでふつうなら物入れか飾り棚として活用するのでしょうが、最近はリモートワークが浸透していて、家の中で独立したワークスペースが必要というお客様の声も多いので、ワークスペースとしてみました。


最初から取り付けてあった物入れ(下段)をデスクとして活用したワークスペース。
キッチンやリビングの様子を見ながら、PC作業や勉強ができます。

森山さんこちらは大人のためのワークスペースということもあり、黒い棚にあわせて、黒いアイアンとレザー使いのチェアをコーディネートしました。玄関からリビングに至る通り道ということもあるので、あえて背もたれのない椅子で、デスク下に収納できるサイズを組み合わせました。

初心者のDIYは「揃える」と決まる!


キッズデスク&プレイスペースの提案時に、シミュレーションしたカラー案。
壁紙の色によって、スペースの雰囲気がずいぶん変わってきます。

——DIY初心者でも、これさえ注意すればうまくいく!というアドバイスはありますか?

森山さん色使いと小物選びを「揃える」ことでしょうか。広い面を占める壁紙の色は、かなり印象が異なりますので、最初に色選びのシミュレーションを提案するようにしています。色が決定したら、家具や小物の色を、広い面の色と同系色または同じトーンの色で揃えて選ぶようにしていくと、統一感がでます。


キッズデスク&プレイスペースは、メインの壁紙のブルーを中心に、
白、グレーという基本の色で構成。
カラーボックスに貼った壁紙にも、基本の色を含んでいます。

小物入れは一般的なインテリア雑貨店で購入。同じ形を並べてリズムができました。
左側の書類入れは、弟さんの幼稚園の配布物を入れます。こちらもグレーで統一。

森山さん小物も、色だけでなく、形も「揃える」ようにしてみてください。安価な雑貨でも、同じ形に揃えて並べるとリズムと統一感が出ます。「小物の形を揃える」、これは一度試してみてください。


2人用スペースということもあり、椅子、デスク下の引き出しはお揃いで構成。

森山さん壁紙の貼り替えなどは初心者には難しいと思われるかもしれませんが、最近はひとりでも貼りやすい短い幅(45〜50㎝)の輸入壁紙も豊富に揃っています。壁紙の柄合わせは少しテクニックがいるので、柄のない壁紙を選ぶ、小さい面から貼り替えてみるなどからDIYに挑戦してみてください。親子で一緒にDIYするのも楽しいですよ。


自分の所有するマンションなら、お部屋のDIYも気兼ねなく挑戦できますよね。コロナ禍でおうち時間を心地よく、自分の思い通りのインテリアテイストにしたいという方々が増えています。まずはマンション探しから始めてみませんか?

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ルームディレクター 森山由佳さん

宅地建物取引士、ルームディレクター、スタイリスト。賃貸アパートやマンションに特化したお部屋のトータルコーディネートやモデルルームのような演出「ホームステージング」、原状回復が可能なお部屋のインテリアコーディネート、お部屋のコーディネートやアドバイス、お部屋改造DIYのお手伝いサービスなどを手がける。一人ひとりの生活スタイルが異なるように、1部屋1部屋をお客様だけのためにコーディネートするスタイリングが好評。元女子プロレスラーという異色の経歴をお持ちの、三児の母。
空間工房

記事監修:森山由佳

2022年2月7日

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