ヴィンテージマンションを自分好みにDIY、シングルライフのわがままマンション購入術

MAJOR'S Column

2020年10月07日

新宿区にある築50年のヴィンテージマンションの2LDKを購入し、ほとんどのDIYを自分でこなし、とことんこだわったお気に入りの部屋に住む、編集者の川見安美さん。マンション購入のきっかけも、自分の思い通りのインテリアの部屋に住みたかったからだそう。「部屋を自由にできるんだから、とりあえず買っちゃえ♡」と言う川見さんの素敵なマンションライフをご紹介します。

「私、マンション買えますか?」で始まった、購入ストーリー


マンションの扉を開けると、そこは…
「え? ここはどこ?クラブ?」と思う程の個性的な空間が広がっていました。
玄関から室内に続く床は、上がり框の段差を埋めてすべてフラットにつながっています。

川見さん玄関の段差解消だけは職人さんにやってもらいましたが、あとの壁紙を貼ったり壁を塗ったりするDIYは、ほとんど自分で。もともと何もない、がらんとした広い空間が好きなので、扉、造り付けの台、靴箱、余計なものはすべて取り外しました。

一歩入ったところから驚かされる内装。しかも上がり框の段差がないことで、まるで外国のアパートメントのような雰囲気です。入口からワクワク、テンションが上がります!


もともとは、ファミリータイプの田の字型の2LDK。
各部屋の扉はすべて取り外してオープンな状態に。
扉があるのは、洗面所とトイレだけです。

マンションを購入する前は、会社に近くて都内のどこへ出るにもアクセスのいい、麹町や麻布十番などの賃貸マンションに住んでいたという川見さん。ただ賃貸マンションの場合は制約が多く、自分の気に入った内装にできないのが、ずっとストレスだったそうです。

川見さん賃貸の更新があと3週間位というタイミングで、不動産屋さんに行って「私、マンション買えますか?」って(笑)。それで担当者が予算とか銀行のローンとか考えてくれて、全部おまかせしちゃった。

編集者という仕事柄、マンション物件はよく見て知っていたし、もともと好きだということもあり、マンション購入と部屋選びという部分は揺るぎなく、予算やローンなどのわからない部分は不動産の専門家に任せる判断をした川見さん。こういう考え方もアリですよね(笑)。

川見さん4物件位候補を挙げてもらって見たかな。長年物件も見慣れているし、間取り図と写真を見れば、だいたいこういう感じかなっていうのもわかる。4つとも良かったんだけど、私は使いやすい正方形の部屋にこだわっていて、4つのうち、ここだけが正方形の部屋だったので、即決しました。


南向きのベランダからは、副都心方面が一望できるというロケーション。
昼は明るい光が差し込み、夜は贅沢な夜景が楽しめます。

「自分の年齢よりも年上のマンションだった」と笑う川見さんですが、管理やメンテナンスがしっかりされていて、宅配ボックスやTVモニタ付インターホンなどの設備もきちんと更新されています。新宿駅からは徒歩圏、最寄り駅からも駅近、大きな病院や買い物にも便利なロケーションだったということもちゃんとチェック済みでした。

川見さん購入のポイントは、自分では変えられないところ。新宿にほど近い立地で、古くてもしっかりした構造という点もそうですね。それから、部屋に「風・空気・光」があるかどうか。この3つは、私の中で外せないポイント。ここは、まわりが低層住宅街で高台にあるせいか、いつも風が通り抜けて気持ちいいんです。

川見さんの中で、選ぶポイントや外せないポイントがしっかり決まっていたのも、早い決断につながりました。しかしあまりにも迷いなく決断したので、不動産屋さんが「ほんとに大丈夫ですか?」と何度も電話で確認してきたのだそう。

インテリアを思い通りにできる部屋に住みたかった


仕事部屋には、存在感のあるドイツKAREのキャビネットと椅子だけ。
どの部屋にも、潔いほど何も置かれていません。

キャビネットの反対側の姿見は、友人から譲られた鏡を自分で黒く塗り替えたもの。
ここでヨガマットを敷いてストレッチをすることもあります。
異なるテイストの壁紙をミックスしているのも、川見さんのセンス。

クローゼットの中に、仕事で必要な資料や本が収まっています。
ちょっとだまし絵みたいに見えますね。

しかしここまで自分の思い通りの内装にするのは、さぞ大変だったのでは?と思いますが、実は大がかりなリノベーションは一切していません。

川見さんこの部屋はもともとリノベ済みだったので、職人さんに頼んだのは、靴箱を外して玄関の床を上げてもらったところくらい。扉や不要なキッチンのカウンターは、自分で取り除きました。壁紙やペイントは、友人の手を借りながら、ほとんど自分でやりました。工事しないといけないと考えがちだけど、意外にこのくらいのDIYなら自分でできるんですよ。


リビングのグレーの壁は、白い壁紙の上から自分で塗ったもの。
ベランダからたっぷり光が入るので、部屋全体が陰影のある雰囲気に包まれています。
壁の額には、子ども時代の写真や家族、昔飼っていた犬、思い出の1シーンが。

川見さんごく普通の昭和生まれのマンションだったけど、リノベとか大がかりなことをしなくても、アイデアさえあれば自分の思い通りにできる。そこが分譲マンションを買うメリットだと思います。

暮らしは計算通りにいかない、そこをいかに補正していくか


キッチンの壁紙は、最近貼り替えたエルメスのSTYLOBATE ANIMAUX CAMOUFLES。
元々あったシステムキッチンは、大理石のシートで貼り替えました。

STAY HOME期間中に購入したソファ。隣の赤いロボット型収納はeteのもの。
落ちついた色彩のリビングの中でアクセントカラーになっています。

川見さんもともと「美術館がおうちになったらいいのに」と思うタイプで、何もない空間が一番好きなんです。だけど、コロナ禍でこれだけ家で過ごす時間が長くなると、さすがにソファが欲しくなって、ネットでポチってしまった(笑)。

しかしこれだけ大きなソファを置いても、空間の美しさは損なわれていません。赤い収納家具や犬のクッションといったキュートな小物が、クールな雰囲気の部屋に彩りを添えています。


寝室に隣接したウォークインクロゼットは、もともとあったもの。
洋服、靴、鞄のすべてをここで一元管理。
お洋服選びが楽しくなるポップな雰囲気の内装に変えました。

最近、川見さんが手がけたのは『簡単!おうちで金継ぎ』(宝島社)は、
愛着のある器を甦らせる金継ぎの手法を紹介したムック本。
なんと、器のひびをすぐに繕える「金継ぎセット」が特別付録でついてきます。

これから購入する人へのアドバイスは、「とりあえず買っちゃえ♡」


コロナ禍で自宅で仕事をすることが多くなった毎日ですが、
ソファから副都心方面の夜景を楽しんで気分転換しているそう。

川見さんは、新たに気持ち良く暮らせる拠点が見つかったら、この部屋を関西に住むご両親に譲ることも考えているそうです。

川見さん両親も歳をとればとるほど、いま住んでいる一戸建ての管理は大変になってくるはず。ここは駅近で買い物や病院も便利だし、都内のどこにも出やすいし、老後の両親の住まいにぴったりかなと。それに母も私も好みが似ているので、この部屋なら気に入ると思います。

遠く離れた故郷に住む親を呼び寄せて、ほどよい距離で住む「近居」は、最近ますます増えつつある傾向にあります。親の元へ戻るのではなく、自分が気に入って買ったマンションに親が住み替える、という考え方もあるのだなと感心しました。

最後に、これからマンション購入を考えている方々へのアドバイスをいただきました。

川見さんいまから思えば、なんでもっと早くに買わなかったのかなって後悔しています。いつか購入を考えているなら、悩んでないで「とりあえず買っちゃえ♡」って言いたいですね(笑)。購入後に状況が変わっても、賃貸や売却などの手段はいろいろあるし。買ったことで後悔することはないし、むしろ居心地のよさや快適さとか、得たものの方が大きかったです。


なんとも力強いアドバイスです。まさにマンションは出会い!ですね。
いまちょうどマンション購入をどうしようか悩んでいる方は、真剣に購入目線で物件を見てみてはいかがでしょうか?

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編集者
川見安美さん

宝島社に勤務する編集者。『簡単!おうちで金継ぎ』、『やましたひでこ監修 モノと心を軽くする、私の断捨離』などのムック本、佐伯チズ『夢は薬 諦めは毒』などの書籍の編集を手がける。
インスタグラム

記事監修:川見安美

取材内容は2020年10月7日現在のもので変更になる可能性があります

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