マンショントレンドレポート Vol.13プロが語るマンションの今  プロが語るマンションの今  ~資産価値が落ちにくい街~

Vol.13プロが語るマンションの今 ~資産価値が落ちにくい街~

マンションを「資産」として考えた場合、長期的に資産価値が落ちない街・マンションを選びたいというニーズが最近ますます高まってきているようです。それでは将来的に見て資産価値が落ちにくい街とはどのような条件で、どのように見分ければよいのでしょうか。
今回は「資産価値が落ちにくい街」と題して、マンション選びのプロである高江氏にマンションや街選びのポイントを「資産価値」という視点から語っていただきます。

高江 啓幸

プロフィール

【住宅アドバイザー】
高江 啓幸
(たかえ よしゆき)

1989年東北大学法学部卒業後、株式会社リクルート入社。
住宅情報事業部に配属。
以来約20年にわたり主に首都圏の住宅領域の事業に従事し、数多くのエリアの住宅事情に精通。現在は独立起業。企業経営をする一方で、エンドユーザー向け住宅購入セミナーの講師や住宅関連誌・ウェブサイトへの記事執筆のほか、オールアバウト『厳選マンション』ガイドを務めるなど、不動産業界の専門家として活動している。
vol.13 プロが語るマンションの今  ~資産価値が落ちにくい街~
資産価値を決める最大の条件は「立地」 住宅に対するさまざまなニーズの中で資産価値を最も左右するのは「立地」
資産価値が落ちにくい街の立地条件とは? これからの時代にも安定した住宅ニーズを見込めるのが都心部
資産価値が落ちにくいのは「都心」と「湾岸」 高級住宅街と近年急激に都市機能が発展してきた代表格の「湾岸地区」

ここ数年、マンション購入を考えているユーザーから「資産価値が落ちにくいマンションとは?」という質問が格段に増えたように感じています。一生のうちにそう何度もあるわけではない買い物についての最も大きな懸念が“将来大幅に価値が下がること”というのはよくわかります。そしてこのような考え方の背景には、マンションを単なる住まいとしてだけでなく貴重な「資産」としてとらえる傾向が強くなったからだと推察されます。

プロが語る 街の資産価値 資産価値を決める最大の条件は「立地」

それでは、まず「資産価値」とは何でしょうか。マンションを不動産としてみれば「資産価値」は、そのリセールバリューの高さと収益性の高さと考えることができます。つまり“高く売れるか”と“高く貸せるか”で、共通するのは住宅としての“ニーズがどれだけ高いか”です。「そのマンションに住みたい」とか「そのマンションを買いたい」と考える人が多ければ多いほど売り手・貸し手には有利な条件となり、結果として“資産価値が落ちない”わけです。

次に、住宅としてのニーズが高くなる要素は何でしょうか。人にはそれぞれ様々なライフスタイルがあり、趣味嗜好も千差万別です。従って住宅に対するニーズもまた様々ですが、最大公約数としてのニーズの高い条件があるはずです。その最大の条件が「立地」と言えます。不動産の専門家の中には、「不動産の価値は立地で9割以上決まる」と断言される方もいるほどです。9割以上であるかどうかはともかく、立地条件が最重要だという意見には全く同感です。特にマンションユーザーの場合、交通や生活の利便性の高さを求める傾向が強く、都心や駅近そして充実した生活インフラなどが人気の要素になっています。また“住む場所”ですから、閑静な住環境や日照条件に恵まれた明るく開放的な場所も好まれる要素でしょう。つまりこうした条件を多く備えた街が、人気の街すなわち“資産価値落ちにくい街”というわけです。

湾岸・都心エリアのマンション一覧を見る

プロが語る 街の資産価値 資産価値が落ちにくい街の立地条件とは?

続いて、“資産価値が落ちにくい街”の立地条件を考えてみます。広い範囲で立地条件を考えた場合、マンションの価格は原則として郊外に向かえば向かうほど低くなっていきます。もちろん郊外でも周辺エリアの中核になっているような街は相対的に高い価格になりますが、大まかな価格動向では都心部ほど高額です。価格が高いということは、裏を返せば価格が高くてもニーズがあるということ。少し乱暴に言えば、価格が高い立地ほどニーズが高いわけです。そう考えると、一般的には郊外に比べて都心の方が住宅ニーズが高く、結果として“資産価値が落ちにくい”と言えるかもしれません。さらに都心と郊外という対比は広い範囲でのものですが、同じエリアの中でも同様のことが言えます。わかりやすい例でいえば、普通の駅よりもターミナル駅の方が、そして同じ最寄り駅でも“駅近”の方が一般的にニーズは高くなります。

また「資産価値」は“将来どうなっていくか”がポイントです。そこで考慮しなければいけないのが日本の「人口減少」という問題です。現在1億3000万人近くいる人口が、30数年で1億人を割り込むという試算があり、これほどの「人口減少」ともなれば当然住宅ニーズの大幅な低下という問題に直結します。現状でも交通・生活インフラが整い、より利便性が高い街ほど住宅ニーズが高いのは当たり前のことですが、人口が減少していく過程では、そうしたアドバンテージの無い街から人がいなくなっていくことは想像に難くありません。端的に言ってしまえば、都市機能の整った都心と比べて郊外の遠隔地ほどその危険性があると思います。バブル崩壊後20年余を経て、多少の変動はあるものの都心でも手の届く価格のマンションが多く供給されています。そうした価格動向にも支えられてか都心居住の志向が顕著になり、まして先の震災の教訓として、帰宅困難等のアクシデントに備えて“職住近接”のニーズも格段に高まりました。こうした傾向を踏まえて考えても、これからの時代にも安定した住宅ニーズが見込める都心部の方が“資産価値が落ちにくい”と言えるでしょう。

湾岸・都心エリアのマンション一覧を見る

プロが語る 街の資産価値 資産価値が落ちにくいのは「都心」と「湾岸」

東京都心部を相対的に“資産価値が落ちにくい街”として考えた場合、より具体的にはどんな街が当てはまるのでしょうか。答えは、大きく分けてふたつ考えられます。ひとつはいわゆる高級住宅街として知られる街で、古くから邸宅街としての歴史を刻んできたようなところが挙げられます。港区の3A(スリーエー)と称される麻布・青山・赤坂などが代表挌と言えます。その何よりの魅力は都心でありながら閑静な住環境を備えていることや、邸宅街の多くが周辺と比べて高台に位置していることが多いため、比較的開放的な環境を得やすいということ。さらに古くから人が住み暮らしてきた場所であるがゆえに、生活に必要なインフラが過不足なく整っていることも魅力の要素でしょう。

ふたつ目は、再開発などによって近年急激に都市機能が発展してきた街が挙げられます。バブル崩壊によって企業は遊休地の整理を進め、都心部に所有していた様々な施設などを手放し、あるいは自らの事業として住宅やオフィスビル・商業施設などとして再開発を行い、その結果従前の姿とは一変した高度な都市機能を持った街が誕生しました。その代表格が「湾岸地区」です。「湾岸地区」の再開発の特長は、単に住宅やオフィス・商業施設といった建物を建てるだけでなく、行政などと連動して道路や歩道そして公園などを計画的に開発していくことで街全体のバリューアップにつなげているということ。既存の街では難しい広範囲の“街づくり”が行われています。

また「湾岸地区」の特長は、先述した3A地区などと比べると比較的抑えられた価格設定であること。もともと倉庫や工場だったところが多く、以前は比較的地価も安かったためマンションとしての分譲価格もそれほど高額なものではありませんでした。ところがインフラも含めた街全体のバリューアップによってエリア全体があまりにも大きな変貌を遂げた結果、左記のグラフの通り、2000年代初頭からから先行して分譲されたマンションは高いリセールバリューを獲得しています。もちろん分譲された時期によって価格動向に変動があるので一定ではありませんが、全ての年において他エリアの平均と比較しても高く、いわゆる“資産価値の落ちない街”の代表格として位置づけることができます。加えて実は「湾岸地区」のマンションは再開発事業などによって、いわゆるタワーマンションのような大規模なものが少なくありません。共用施設や眺望等の付加価値があるため、相対的にニーズが高いということもリセールバリューを維持しやすい一因でもあります。

マンションの資産価値を意識して選ぶために
以上のように、ひとくちに“資産価値が落ちない街”といってもそれぞれ特長があり、一概には言えません。ただ将来を見据えて考えれば、都心への近接性や街自体の持つ高いバリューが資産価値に大きな影響を及ぼすことは間違いないと思います。後悔しないマンション選び、さらには上手な資産活用を望まれるのであれば、このポイントをはずさないことが不可欠と考えます。

湾岸・都心エリアのマンション一覧を見る

物件検索

メジャーセブンの新築マンションを検索!
メジャーセブン参加企業
住友不動産
大京
東急不動産
東京建物
野村不動産
三井不動産レジデンシャル
三菱地所レジデンス