第1回 多様な施設と自然の恵みが楽しめる吉祥寺を散策

吉祥寺の顔です。─井の頭恩賜公園

広大な面積を有する井の頭恩賜公園は、四季折々の表情と豊かな自然を満喫できる公園であり、今も昔も吉祥寺の街の顔として君臨している。春は井の頭池に覆いかぶさるように咲き誇る桜が見事で、多くの花見客で賑わう。夏は鮮やかなグリーンが目に涼しく、秋は美しい紅葉を眺めることができる。冬は井の頭池に飛来する多くの水鳥が目を楽しませてくれる。

開園は1917年と、歴史は古い。約38万平方メートル、周囲約4.5キロのエリア内にはサクラやヒノキ、モミジなどの樹木が約2万本植えられており、1800年代には宮内省(現在の宮内庁)の御用林となっていた歴史もある。

公園の中心を成すのは、武蔵野三大湧水池のひとつに数えられる「井の頭池」。かつて、この地へ狩りに来た徳川家康がこの湧水を好み、お茶をたてたことから「お茶の水」とも呼ばれている。

吉祥寺ガイドの写真:井の頭公園
井の頭公園

井の頭池に浮かぶ小島には、音楽や芸術、学問全般、財宝を授ける神の弁財天が奉られている。この「井の頭弁財天」は源氏の祖である源経基が創建したといわれ、源頼朝や新田義貞が戦勝祈願をした地であると伝えられている。また、弁財天の知名度のわりに意外と知られていないのが、本堂裏にある銭洗い弁天。金運などのご利益があるといわれているので、一度立ち寄ってみては?

公園の一角には動物園が併設された「井の頭自然文化園」がある。この動物園では、2006年から絶滅危惧IA類に分類されているツシマヤマネコの分散飼育に取り組んでいる。一般公開も行われているので、心癒されるスポットとして訪れてみたい。

東京都民にとっても憧れの公園が、駅から500メートルほどの距離にある。このロケーションの良さは、吉祥寺人気の一役を担っているのは、間違いがない。

吉祥寺ガイドの写真:井の頭公園(弁財天)
井の頭公園(弁財天)

まだまだ人気─吉祥寺麺通団

吉祥寺駅北口のヨドバシカメラ付近はこだわりのお店が集まる隠れたスポット。この一画に2007年7月7日にオープンしたのが、本場の讃岐うどんを味わえる「吉祥寺麺通団」。讃岐うどんブームの火付け役である「東京麺通団新宿店」の元店長が、のれん分けをして開いたお店である。2006年に公開されて話題となった映画『UDON』は、この「麺通団」がモデルだそう。

「吉祥寺麺通団」の讃岐うどんは、香川から直送される生地を讃岐うどん職人が練り直して熟成させたもの。茹で立てのうどんを味わえるようにと、注文後に調理するシステムで、そのもっちりとした歯ごたえとツルリとしたのどごしはクセになるおいしさだ。

吉祥寺ガイドの写真:讃岐うどん
讃岐うどん

定番メニューの「しょうゆ」は讃岐うどんにしょうゆと薬味をかけただけのシンプルなうどんで、讃岐うどん本来の味が口いっぱいに広がる。釜あげうどんに生卵と明太子とバターをからめた「めんたま」は、まろやかな味わいが人気のメニュー。また、かけうどんの「あつかけ」に好きな天ぷらをのせる食べ方も人気。ちなみに、讃岐うどんのほかにサイドメニューがあり、特に店長手作りの「吉麺プリン」は隠れた名品で、一度は味わってみたいおいしさ。

吉祥寺ガイドの写真:吉祥寺麺通団
吉祥寺麺通団
吉祥寺ガイドの写真:トッピング
トッピング

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