第3回 ライフプランと支出入のバランス

計画的にお金の健康を維持・管理する

では、「運用するお金~原資をどうやって捻出するか?」という本題に移りたいと思います。そもそも「原資を作る」とはどういうことでしょう。一言で言うと「余裕を作ること」、つまり「お金を貯め、精神的なゆとりを作り、投資の第一歩を踏み出すための知識を高める」という事です。余裕のない世の中で、「これらの余裕を作る」ことは一筋縄ではいきませんが、投資を行うには資金力とノウハウ構築が欠かせませんから、前向きに進めることが大切です。

「お金を貯める」方法にはセオリーがあります。それは「計画的にお金の健康を維持・管理する」ということで、具体的には以下の2つの方法を同時に行っていくことになります。
収益=収入-支出なのですから

  • 収入自体を増やす
  • 支出を減少させる

ということになります。
根本的な対応方法は、1. の「収入自体を増やす」事です。労働収入は、労働時間と労働単価の掛け算ですから、労働時間を増やすか、労働単価を増やしていくことを考えます。

雇用不安が叫ばれる昨今、労働時間を増やすことは難しいでしょう。
また、長く働き続けることによって給与が上がるという年功序列制度は、現在多くの会社では行われていませんので、労働時間を増やすことによる収入のアップを前提とした収入計画はあまりよろしくありません。年功序列制度に代わって、成果報酬制度を導入している会社も多くなってきましたので、具体的な成果も出さずに労働単価を増やす事もなかなか難しい状況にあります。

ただ、 収入自体を増やすことが不可能な訳ではありません。ライフプランに基づきながら、自分自身で仕事に活かせると思えるノウハウの確保や資格の取得を継続することで、短期的には効果がなくても、長期的に考えますと徐々に収入を増やすことが可能になります。また、自信が付き「精神的なゆとり」が生まれます。同時に、長期的に効率的に仕事やスキルアップを行い、「時間的なゆとり」を作り、投資を始める下準備として、意識して投資に関する優良な情報収集を継続的に行うことで、投資を行える知識を高めていくことも重要です。

自分にあったダイエット方法を知る

次に2.の「支出を減少させる」事・・・つまり、家計のダイエットをすることを考えてみましょう。とくに不況になると「節約」がブームになり、経験則から、支出の削減は即効性が期待でき、即、実践できる確実な方法になります。

ただ、無作為に支出を減らせば良いというものではありません。家計のダイエットにも自ずと限界があり、無理やり行うと健康を害しますし、長い目で見て太りやすい体質になり、結局リバウンドして、かえって支出が増えてしまう体質になってしまう可能性もあります。

節約は長続きさせなければ意味がありませんので、計画的に「無理」「無駄」「ムラ」「無視」という4Mを根絶することが大切です。お金は使う時に使い、絞るときに絞る。必要なモノは買い、不要なものは買わない。そうすることで「メリハリを付けた対応」を行い、「自分にあったダイエット方法を知る」ことがポイントになります。

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