毎月約100組の相談を受けるマンションマニアさんに聞く!「一番知りたいこと〜マネー編」

MAJOR'S Column

2018年2月27日

毎月約100組の方からマンション購入の質問や相談を受けている、マンション評論家・アドバイザーのマンションマニアこと星 直人さん。今回は、マンション購入相談の中でもマネーに関する、よくある質問と回答を教えていただきました。

CASE.01「同じ年収の人は、どのくらいの予算で購入していますか?」


他の人の予算は、とても気になる点です。

マンションマニアさん ご相談者様は、だいたい世帯年収の7倍以内のマンション価格で収めていらっしゃる方々がほとんどです。
私のご相談者様は、共働きご家庭で世帯年収が600〜1200万円の方々が多く、購入検討価格帯としては4,200万〜8,400万円以内というところです(もちろん前後する方もいらっしゃいます)。
親からの支援や遺産が入ったという特別な事情の方は別ですが、世帯年収の7倍以内を目安にすると、わかりやすいと思います。ただ、ご家庭によって毎月の支出も変わってきますのでこれはあくまでも目安としてお考えください。

私が対面でマンション購入相談をお受けする場合には、まずファイナンシャルプランナー(FP)の方と面談して、事前にご家庭のキャッシュフローを試算していただくようにしています。
マンションは購入してから、管理費、修繕積立金、税金などの維持コストがかかります。お金の専門家に相談すれば、年収の手取りベースでご家庭のキャッシュフローをシミュレーションできるので、より具体的に購入価格を検討できます。

夫婦のペアローンは、奥様分を繰り上げ返済に充てると理想的

マンションマニアさん 共働きのご家庭では、ご主人様と奥様でペアローンを組んで購入されるケースも多いと思います。
たとえば、以下のような形で35年のペアローンを組まれる場合には、
ご主人様:4,000万円
奥様  :1,600万円
奥様のローン分は、繰り上げ返済で早めに返済されることをオススメします。
奥様の分が早めに繰り上げ返済ができれば、それをお子さんの教育費や将来の貯金など、余力に回すことができます。最近の傾向として、堅実で無理のない資金計画を立てて、繰り上げ返済を考えている方々が多くいらっしゃいます。

マンションは買って住んでからが楽しいものです。
他の方々の予算を気にしすぎることなく、あまり無理をしないで、ご自分達に合った予算設定を考えていただければと思います。

▼FPとマンションマニアさんに相談した新婚ご夫婦の実例記事もご覧ください。

CASE.02「駅近でなければ、資産価値は低いって本当ですか?」


マイホーム購入時には、将来の資産価値も心配な点。

マンションマニアさん 確かにいまは、マンションの立地条件=駅近がトレンドになっています。駅近だから資産価値が高いというのは、現在間違いないことではあります。
ただ、駅から離れていても、間取りのバラエティ、異業種とのコラボレーション、共用施設や付帯サービスなど、そこにしかない特色を打ち出した魅力的なマンションづくりが進んでいます。
あえて駅から離れた静かな住環境を選ぶという方もいらっしゃいますし、駅から離れた方がリーズナブルな価格帯で選べるという方もいらっしゃいます。
ご相談者様のほとんどは家族と暮らすマイホームを購入されるはずです。「自分にとっての資産価値」を優先するのが一番の価値だと思います。
資産価値が高いから「駅近」条件だけで選ぶのではなく、そこに長く住む予定の場合は、他の選択肢も一度検討してみられてはいかがでしょう?

▼自分にとっての資産価値とは何でしょう。もう一度考えてみませんか?

CASE.03「将来買い替える予定でマンションを購入する場合に注意すべきことは?」


家族が増えていくと、必要な広さも変わってきます。

マンションマニアさん シングルやディンクスのご相談者様では、いま必要な広さのマンションを購入して、いずれ結婚したり子どもが生まれたりしたらもう少し広いマンションに買い替える予定の方もいらっしゃいます。
将来確実に買い替えを予定されているのであれば、いま購入するマンションは、万人受けする立地・間取り・メニュープランのものを選んでおく方が、将来の売りやすさが違ってきます。いまはディンクスだから2LDKをワンルームにして広く住みたいと思っても、売るときには2LDKで区切られている方が売りやすかったりします。ここは、ご自分の満足度や楽しみは少々犠牲にせざるを得ないでしょう。

投資目線で将来の買い替えやすさを考える

マンションマニアさん 将来の買い替え前提で購入を検討する場合には、先を見る投資目線も必要になってきます。
いまのトレンドに惑わされず、数年後に伸びそうな路線や駅、再開発計画を調べて検討しましょう。大規模物件であればそのエリアのランドマーク的なタワーマンションなどは、将来の資産価値面では鉄板と言えます。
また、買い替えだけでなく、貸しやすいかどうかも考慮してエリアを考えるとよいと思います。

▼ご自身でもこれまでに6回の買い替えをしてきたマンションマニアさんの実例。

CASE.04「売主は、大手企業か中小企業、どちらがいいの?」


長く住むマンション購入、さまざまな面に目を配りたいものです。

マンションマニアさん 売主さんの規模やネームバリューは、安心や信頼感につながるので、大手志向は根強いです。
大手の売主さんは、全国規模で展開されていてブランド力もあり、購入後のアフターケアやフォローも充実しています。たとえば大手の売主さんでは、系列会社を生かした買い物代行やハウスクリーニングなどの暮らしの関連サービスを、マンション住民向けの割安価格で提供されることもあります。また、買い替えや賃貸に関しても、関連会社がお手伝いしてくれます。
もちろん、中小の売主さんもオリジナルの特色を打ち出して個性的な物件で差別化を図っていらっしゃいますので、どちらが良いかは一概には言えません。購入後に享受できるサービスなどもチェックされてみてはいかがでしょうか。

設計会社にも目を向けてみると物件選びが楽しくなる

マンションマニアさん ところで、売主さんや施工会社さんについての質問はよくあるのですが、設計会社について質問される方はほとんどありません。これは、マンション選びの上で残念なことです。
購入検討中の物件を担当する設計会社のデザイン性や実績を、その会社のホームページや他事例で調べてみると、より出来上がりイメージが具現化すると思います。毎日暮らすマンションです。設計デザインの視点も加味すると、マンション選びがさらに楽しくなると思います。

▼複数の売主による巨大再開発プロジェクトの事例もあります。


「マンション購入は、一生に一度きりかもしれない大きな買い物です。他の人の動向を知ることも大切ですが、資金計画などのマネー問題も含めて、ご自身の状況に合わせた判断がとても重要です。ご自身が納得できるマンション選びをしていただければと思います」とマンションマニアさん。

来月も、マンションマニアさんにご登場いただき、ご相談者様からのよくある質問「選び方編」をご紹介したいと思います。

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マンション評論家・アドバイザー マンションマニアさん

年間約80件、通算800件以上のマンションのモデルルームを訪問してきたマンション評論家でありマンション購入アドバイザー。18歳からモデルルームに通い始め、20歳で初めてマンションを購入して以来、6回のマンション購入経験がある自身の体験を活かし、2011年のブログ開設以来、公平な立場で分譲マンション探しのアドバイスを行う。不動産関連メディアの記事寄稿、コンテンツ協力など多数。

⇒マンションマニアの住まいカウンター

記事監修:マンションマニア

取材内容は2018年2月27日現在のもので変更になる可能性があります

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