マンションマニアが教える!知っておきたいモデルルームの歩き方5つのポイント

MAJOR'S Column

2017年2月28日

モデルルームに行ったことがない!チェックポイントがわからない購入希望者必見! 年間約80件、通算800件以上のマンションのモデルルームを訪問してきたマンション評論家のマンションマニアさんにモデルルームの歩き方5つのポイントをお伺いしました。あなたもきっと、モデルルーム見学を楽しめるようになるはずです!

「遊びに行く感覚で気軽に行ってほしい」マンションマニアさんに教わる楽しみ方


マンションでどんな楽しい暮らしが待っているのか、新しい生活への夢が膨らみますね。

マンション評論家のマンションマニアさんは、これまでに通算800件以上のモデルルームを見学してこられました。マンション評論家であり購入アドバイザーというお仕事柄もありますが、その根底には「モデルルームを見るのが好き」というマンションへの深い愛情があります。

マンションマニアさん「モデルルームって凄く楽しい。マンションの最新設備や付帯サービスを知ることができるし、外観や専有部分、共用部分のコンセプトやデザインもよくわかります。マンションを買いたいのにまだモデルルームへ行っていないのは勿体ないです。今回のアドバイスを参考にして、モデルルームへ遊びに行く感覚で気軽に行ってほしいですね」

マンションマニアさんには以前の記事でも登場いただいています。こちらの記事もぜひお読みください。

⇒通算700件以上のモデルルームを訪問+6回購入!マンションマニアさんに教わるマンション購入術

モデルルームを100倍楽しむための5つのポイント

とはいえ、モデルルームでどんなポイント見ればいいのかわからないという人も多いもの。モデルルーム見学の達人マンションマニアさんに、モデルルームを100倍楽しむための5つのポイントをアドバイスいただきました。

マンションマニアさん「モデルルームって、その物件の魅力を100%引き出して、お客様にお伝えする場。マンションのメリットを知るチャンスを活用しつつ、ぜひ楽しんでいただきたいです」

①モデルルーム見学は人生最大のイベント、家族全員で楽しもう


新婚さんにとっては、新しい二人の暮らしが始まるマンション選び。

モデルルームは、住む家族全員で見学することをおすすめします。最初は一人で行っても、必ず家族全員で行きましょう。家族全員が将来住む部屋の内容をしっかりと知り、家族全員で我が家のマンションを選んだのだという体験を共有することが大切です。また、新築分譲マンションのモデルルームを見学できる機会は限られた期間です。せっかくの機会ですから、モデルルームで新しい生活を空想して楽しみましょう。

②モデルルームでは、生活「住むレーション」を


対面キッチンならキッチンカウンターに座って、どんな視線になるのかをチェック!

私は、マンションライフを具体的にシミュレーションすることを「住むレーション」と呼んでいます。モデルルームでの「住むレーション」は、まず座ってみる、使ってみることです。実際の生活では、座って過ごすことが多いのですから。椅子やソファがあれば座ってみる、浴槽に入って横たわってみてゆったりできるか感じてみます。座ることで天井の高さや部屋のサイズ感を体感できます。

もし眺望を気にする方なら、ソファに座ってバルコニーのある窓を見てください。モデルルームによっては、部屋から見える眺望がビジュアルで再現されているものもあります。座ってどの位窓の外の景色が見えるかチェックしてみます。希望する部屋からの眺望写真は、階数毎にわかりやすく見せる資料が用意されている場合もあります。積極的に質問してみましょう。

モデルルームの間取りと、自分が希望する間取りの違いについてわからないというお悩みを伺うことがよくあります。メジャーを持参して、実際の部屋のリビングはこのくらいと大まかに測って間取り図を見ながら、どうやったら具体的に違いがわかるのか、担当営業さんに質問するとよいでしょう。

③魅力を伝えるための仕掛けをフル活用しよう


マンションの建物模型からは、生活導線のイメージなどさまざまな情報を取得できます。

モデルルームには、マンションの建物模型、ジオラマ、パネル展示、ムービーなど、マンションの魅力を伝えるための仕掛が満載です。魅力のすべてを肌で感じて記憶することが、後で比較検討するときに役立ちます。

部屋の階数や向きを検討するときには、建物模型を活用しましょう。模型は、希望する部屋から駐車場やゴミ置き場までの生活動線を確認するのに役立ちます。

パネルコーナーでは、仕様や設備がわかりやすくまとまっています。近隣のお店や学校などの生活情報がまとまっているパネルもあります。後で検討する際に役立ちますので気になる情報は、最後に紹介するチェックリストに書き込んでおきましょう。

大型物件の場合は、オリジナルの紹介映像が用意されていてシアターやプロジェクタで閲覧できます。紹介映像はいわばマンションのプロモーションビデオ。そのマンションのどんな点がメリットなのかうまくまとめられていますので、どこがアピールポイントなのかチェックしましょう。気になるポイント、知りたいポイントがあれば、後で担当営業さんに質問するとよいでしょう。

④担当営業さんと仲良くなろう


担当営業さんを、専門知識を持った信頼できるパートナーだと考えて相談してください。

仲良くなると言っても、友達になるという訳ではありません。担当営業さんは、自分たちの部屋選びを手伝ってもらうパートナーです。仲良くなってデメリットになることはありません。知りたいことをどんどん質問して相談にのってもらうことで、自然と信頼関係が生まれてきます。信頼関係を構築するには、次の「⑤自分の情報を開示すること」が大切です。

⑤自分の情報を開示しよう


予算や希望、自分たちの情報を事前にまとめておくと、相談しやすくなります。

せっかくモデルルームへ行くのですから、自分たちの予算や希望などの情報をすべて伝えるようにしましょう。担当営業さんもできる限り希望に沿うように考えてくれます。

真剣に購入検討していることを伝えつつ、他にも検討しているマンション名があれば、相手の意見も聞いてみます。メリット・デメリットなどを、第三者的な視点で話してくれるはずです。モデルルーム見学は、駆け引きではありません。必要以上に警戒しないで、ぜひざっくばらんに話してみてください。

マンションマニアさん「この5つのポイントを心がけるだけで、モデルルーム見学は随分楽しいものになるはずです。購入する/しないに関わらず、大切なのは楽しむこと。モデルルーム見学の良さは、どんな新生活ができるのか想像してワクワクすることにあると思うのです。そして検討するために、きちんと必要な情報を収集することです。

よく何を着ていくか気にする方がいますが、スーツを着ていく必要もありませんし、ごく普通のファッションで問題ありません。見学の際は部屋に上がりますから、脱ぎやすい靴を履いていくのがおすすめです」

住んだらどんな感じ? 住み心地をシミュレーションする「住むレーション」のススメ

——「住むレーション」について具体的に教えていただけますか?

マンションマニアさん「住むレーションは、実際に住んでみたシーンをシミュレーションすることです。モデルルームに行ったあと、その街の飲食店に入って、午前ならランチ、午後ならティータイムか夕食を試してみてください。どんな人が住んでいるのか、街の雰囲気を住むレーションできます。

私は、一度現地のホテルに前泊して、最寄り駅からの朝のラッシュの混み具合を住むレーションしたことがあります。泊まらないまでも(笑)、会社から現地までの電車に一度乗ってみると、より具体的に生活をイメージできます。現地から最寄り駅や学校までの道のりを、朝・昼・夜のそれぞれの時間帯に歩くことや、最寄りのスーパーをチェックすることも大切です」

——モデルルームでパンフレットを貰ったら、どこをチェックして住むレーションすればいいですか?

マンションマニアさん「間取りばかりを見る方が多いのですが、専有部だけでなく、共用部分や敷地の配置図を住むレーションしてください。エントランスから部屋、ゴミ置き場、駐輪場や駐車場までのマンション内動線がわかります。自転車をよく使う方であれば、駐輪場まで遠いとストレスになるかもしれません。たとえば欲しい部屋がゴミ置き場からもの凄く遠ければ、ゴミ捨ては夫婦半々で担当するなどのルールを決めておくと、後々夫婦で揉めないです(笑)。そうやって希望住戸の優先順位を考えていく方法もあります。お子さんのいる家庭では、近隣の学校や病院の情報や距離を確認しておきましょう」

「住むレーション」は、実際にそこに住むことを意識したシミュレーション。マンション選びには欠かせない作業と言えます。

モデルルーム見学は5件以内に厳選して、見学の質を高めよう!

——マンションマニアさんは、モデルルーム見学は5件以内を推奨されていますが、なぜでしょう?

マンションマニアさん「一番の理由は、たくさん見学しても覚えきれないからです(笑)。たとえば美味しいケーキが目の前に5個あったとしたら、試食した上でどれか1つを選べます。しかしその試食の数が10個、20個あったらどうでしょう? 専門家でもない限り覚えきれません。これが5個以内なら、それぞれの味、見た目の違い、価格についてよく理解できてしっかりと比較できます」

——なるほど! 慣れていない初心者の方だと、なおさらですね。

マンションマニアさん「マンション探しに慣れている方はごく僅かです。初心者の方が膨大な量のモデルルームを見てしまうと、決めきれないばかりか、冷静な判断と賢い選択ができなくなってしまう可能性があります。そのために、5件以内の見学を推奨しています。以前の記事で新婚のご夫婦にアドバイスしましたが、新築マンションのモデルルーム3件、エリアの相場を知るために中古マンション2件程度を見学するのがベストだと思います」

⇒結婚式場選び以来の重大問題!新婚ご夫婦のマンション選びは何が大変?

マンションマニアさん「もちろんどの5件を厳選すればいいか迷う方も多いと思います。そこは、ネットを通じて情報が入手しやすい時代ですから、MAJOR7などのポータルサイトや私のブログなどをご覧いただいて、下調べしていただければ。私にメール相談していただければ、ご希望条件に近しい、検討に値するマンションを厳選してピックアップすることも可能です」

マンションは、人によっては一生に一度の買い物。一生に一度の高い買い物だからこそ、よく吟味して厳選する必要があるのですね。

モデルルーム見学についてよくある相談「見学って怖くない?」


モデルルームは、知りたいことを質問できる良い機会。うまく活用したいものです。

——モデルルームに関するご相談で、よくあるものは何ですか?

マンションマニアさん「一番多いのは、見学したらなかなか帰れないのではないか?とか、強引な営業をされるのではないか?というものです。なぜか“不動産会社=怖い”という思い込みをお持ちの方が多いようです。今はコンプライアンス意識も高まり、そんな無理な営業をする会社は多くありません。MAJOR7に掲載されている大手不動産会社7社様の場合、言わずもがなです。初体験の方は、まず大手不動産会社のモデルルームへ行って、見学体験をしてみてはいかがでしょうか?

休日に家族で遊びに行くような感覚で、もっと気軽にモデルルームへ行って楽しんでみたらいいと思いますよ」

モデルルーム見学を効率的にするための「モデルルーム見学チェックリスト」

モデルルームを見学するときに、何を見ればいいのかわからないという方向けに、「モデルルーム見学チェックリスト」を用意しました。このリストを持参して簡単なメモ替わりに使ってみてください。
持ち帰ってあとで検討するときに役立ちます。
※本PDFは、パソコンでダウンロードし、印刷してお使い頂けます。
※スマートフォンでご覧になる場合、一部のアプリでは表示できない場合があります。

——チェックリストで希望住戸の坪単価を記入するところがありますが、これはどのように使えばいいのでしょうか?

マンションマニアさん「坪単価というのは、部屋の一坪(約3.3058㎡)あたりの単価です。【販売価格÷㎡数×3.3058】で算出できます。同じマンションの同じ部屋でも、階数や部屋の向き・位置などの条件によって坪単価が変わってきます。坪単価は、部屋の価格設定の目安みたいなものです。希望する部屋の坪単価を知ることで、その部屋にどんな長所・短所があって価格が決められているのかということが見えてきますので参考にしてみてください。もし坪単価まで計算するのが面倒だったら、『同じフロアの同じ部屋でも価格が違うのはなぜですか?』と、販売担当の方に質問してみれば良いでしょう。疑問は全部潰していった方が納得いきますからね」


マンションマニアさんのモデルルームを100倍楽しむためのアドバイスは、いかがでしたか? あまり難しく考えずに、モデルルームはマンションの情報の宝庫だと考えて、家族で気軽に行ってみたいものです。

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マンション評論家・アドバイザー マンションマニアさん

年間約80件、通算800件以上のマンションのモデルルームを訪問してきたマンション評論家でありマンション購入アドバイザー。18歳からモデルルームに通い始め、20歳に初めてマンションを購入して以来、6回のマンション購入経験がある自身の体験を活かし、2011年のブログ開設以来、公平な立場で分譲マンション探しのアドバイスを行う。不動産関連メディアの記事寄稿、コンテンツ協力など多数。

⇒マンションマニアの住まいカウンター

記事監修:マンションマニア

取材内容は2017年2月28日現在のもので変更になる可能性があります

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