水と緑の江戸川区・葛西エリアで、マンション防災に取り組む奥田さんのマンションライフ

MAJOR'S Column

2020年12月24日

「住みたい街」として人気の葛西エリア。江戸川区の南に位置した水と緑豊かな住環境、都内や千葉への交通アクセスの良さが魅力です。葛西エリアの大規模マンションに24年間お住まいの奥田建蔵さんに、マンションライフの魅力や、マンションおよび地域で取り組む防災活動についてお話を伺いました。

葛西臨海公園、水と緑豊かな葛西エリア


葛西エリアの最南端にある葛西臨海公園。
芝生広場には大観覧車、葛西臨海水族園、鳥類園ウォッチングセンターなどがあります。

2020年に実施されたLIFEL HOME'Sの「借りて住みたい街ランキング(首都圏版)」では、「葛西」が第2位。1位は今回の取材記事でも取り上げている「本厚木」でした。
以前から人気の葛西エリアでしたが、コロナ禍によって自宅で過ごす時間が長くなったことから、水と緑豊かな住環境に注目が集まったのではないでしょうか。

LIFEL HOME'S「コロナ禍での借りて住みたい街ランキング(首都圏版)」


奥田建蔵さん。葛西エリアの大規模マンションに24年間お住まいです。

今回は、葛西エリアの大規模マンションに家族でお住まいの奥田建蔵さんに、葛西エリアの魅力についてお話を伺いました。奥田さんは、お住まいのマンションの防災委員を務め、江戸川区内マンション協議会の副会長でもあります。

奥田さんこのマンションを購入する前は、同じ葛西エリアの賃貸に住んでいました。公園や小学校・保育園があるよく整備された区画で、とても気に入っていました。そこから10分位離れた場所に新築分譲マンションが販売されると聞いて「ここならいいなあ」と思い、購入を決めました。東西線なら「葛西」駅から「日本橋」「大手町」駅まで16〜7分ほど。通勤に便利だし、羽田空港にも約25分、成田空港に1時間のアクセス。ディズニーランド、有明、お台場などの湾岸エリアにも近いです。


人工水路沿いに広がる新左近川親水公園。ボート、魚釣り、野鳥観察、
BBQの楽しめるデイキャンプ場などがあります。

奥田さん葛西エリアは、ウォーターフロントの葛西臨海公園、新左近川親水公園や新左近川緑道など、とにかく水路や緑道、公園が多くて、子どもを遊ばせるには良い場所です。江戸川区は子育て支援も手厚いですしね。アクセスの良さ、水と緑の環境が、葛西エリアの大きな魅力だと思います。実際私たちも、そこが気に入って住んでいます。

着実に育んできたマンションの防災活動とコミュニティ


コロナ禍で、防災委員会はオンラインで、理事会は屋外の中庭で実施しました。

奥田さんは8年前に初めて理事になったのをきっかけに、当時の理事長と共に、防災委員会を設立。防災に関心のある住民に声をかけながら、徐々にマンション内に防災コミュニティを構築してきました。

奥田さんうちは大規模だから、入居後16年間は輪番制の理事が回ってこなかったので「順番が回らずラッキーだなあ」と思っていた位なんですよ。東日本大震災後の2012年に初めて理事になり、当時の理事長から「うちのマンション、防災のことをまったく何もしてなくて、まずいんじゃないのかな?」と相談され、そこから数人で防災について学び始めました。おかげで、いまや防災を考えることが日常の習慣のようになっています。

奥田さんたち防災委員会は、最先端の防災取り組みを行っていた江戸川区のほかのマンションに教えを乞い、そこで得た知識を少しずつ、自分たちのマンションで取り入れていきました。


マンションの防災委員会活動の様子。
本部運営班、設備復旧班、情報広報班と役割分担が定められています。

奥田さんマンション防災は手探りで、本当に少しずつですね。最初は、「マンションで防災を始めます」という告知の回覧板をやってみました。昔ながらの、手渡しでお隣さんにリレーして回す回覧板です。400世帯以上もあるマンションなのに10日間くらいで全家庭を回って返ってきました。住民の方々が力を合わせると、きちんとやってくださるんだなと感激しました。

その後、奥田さんたち防災委員会は、14階建て×3棟あるマンションの各フロア毎に1人ずつ、合計42名の住民に「フロア担当」を任命して、担当フロアの安否確認を行ってもらう安否確認システムを構築。3ヶ月に1回、お隣の人に「フロア担当」をバトンタッチしていくことを4年続けると、約400世帯のマンションのどの世帯も1回は「フロア担当」を経験していくことになり、マンション内に防災意識が浸透していく結果となりました。

奥田さん「フロア担当」の説明会は、42名の住民に声をおかけして顔合わせしていただきます。そこで、葛西地域の歴史やマンションの地域危険度、安否確認活動の説明を行います。その後、「フロア担当」の皆さんでお話していただくと、結構話が弾むんですね。アンケートでは、「いままで知らなかった住民と話ができてよかった」「葛西地区の歴史がわかって興味深かった」と好反応をいただきました。

世帯数の多い大規模マンションでは、なかなか住民同士の顔見知りができないものですが、奥田さんのマンションでは、時間をかけて防災の仕組みをつくり、同じフロアの住民同士、「フロア担当」同士が、うまく知り合える機会を生み出していきました。

江戸川区のマンションとの連携、実を結んだ防災活動


江戸川区内マンション協議会のホームページ。
江戸川区内にあるマンションの管理組合が加入している非営利団体。
毎月近隣のマンション管理組合が、マンション管理に関する情報交換を行っています。

奥田さんのマンション管理組合は、江戸川区内マンション協議会という、マンション管理組合同士で情報交換を行う団体に加入しています。区内のマンション管理組合同士が横のつながりを深めて、大規模修繕やコミュニティや行政との連携などをはじめさまざまな課題や問題を話し合う情報交換や各種セミナーを運営しています。

江戸川区内マンション協議会

奥田さんマンション管理の情報共有の場だったのですが、意外にほかのマンションでも防災活動が進んでいないという悩みがあることがわかりました。そこで2019年から協議会の防災事業として「あんぜんマンションプロジェクト」をスタートしました。首都圏直下型地震へ備えて、マンション管理組合として必要な対策を話し合い、防災モデルマンションの取り組みを広める活動です。


江戸川区内マンション協議会の防災事業「あんぜんマンションプロジェクト」の
ホームページ。

「あんぜんマンションプロジェクト」


江戸川区内マンション協議会の「水害対策の進め方を学ぶ 情報交換」会の様子。
東京都や江戸川区、防災の専門家を招いて、水害対応についても学ぶ機会を設けています。

奥田さんうちのマンションは高台にあり浸水エリア外だったのですが、2019年の台風15号で風水害への備えの重要性に気付かされました。台風19号では、管理組合で警戒情報の一斉通報や対応事前検討会を行いました。マンションも、風水害への対策を手厚くする必要があります。台風では、館内の一斉放送を行うなど、これまでの防災活動の訓練が実を結びました。

自分の好きな場所を見つけて、マンションを探す


地元の葛西臨海公園で、障がい者のランニング&ウォーキングをサポートする
「伴走伴歩クラブ」のお手伝い風景。
伴走・伴歩のお手伝い後には、最後にみんなでバーベキューです。

奥田さん住民の中に「伴走伴歩クラブ」の伴走をされる方がいらして、ランニング後のバーベキューを住民5〜6人でお手伝いする場にお声がけをいただきました。いまはコロナ禍で出来ませんが、伴走後はみなさんが楽器を持ち寄ったりして歌ったり飲んだり交流を深め、私も楽しくサポートしていました。また、マンション仲間と自主卓球クラブをつくって、近所のコミュニティ会館で卓球を楽しんでいます。最近のマンションの防災活動は、リアルにメンバーが集まれなくなって残念です。真面目に防災をやるだけじゃなく、アフターのみんなとの交流が面白い。だから長年続いてきたのだと思います。


60歳の定年をきっかけに、
自分の好きなことにかける時間を大切にしようと決めた奥田さん。
小さいころ習っていたピアノをもう一度はじめようと、最近電子ピアノを買いました。
「ジャズスタンダードの『いつか王子様が』を
まず1曲弾けるようになることが目下の目標です」

最後に、奥田さんにマンション選びのアドバイスを伺いしました。

奥田さん自分が気に入った場所や環境を見つけるのが大事なのでは?と思います。海が近い、川が好き、それぞれに自分の好きな場所があるはずです。私は賃貸で住んでいて、このエリアの環境の良さを気に入っていたので、そういう探し方もありますね。
新築分譲マンションの場合は、時間をかけながらコミュニティが育まれていきます。私たちは、理事会や防災委員会の活動を通して、ゆっくりとさまざまな方との縁に恵まれました。
そうやって、マンションが本当の意味での住まいや暮らしに育っていくんだと思います。


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奥田建蔵さん

江戸川区内の大規模マンション管理組合の防災委員会を務め、防災と資産価値の維持・向上を目指しながら、近隣のマンションとも連携して、情報共有やエリアの価値向上に努める。江戸川区内マンション協議会 副会長。「あんぜんマンションプロジェクト」を推進中。
江戸川区内マンション協議会

記事監修:奥田建蔵

取材内容は2020年12月24日現在のもので変更になる可能性があります

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